チヌフカセの名手・「キング」こと南康史さんが全国各地の釣り場を巡り、チヌを釣りまくる今連載。
今回は高知県須崎市のイカダにアタック。
さて、南さんはどんな釣りで本命を攻略したのだろうか?
南 康史(みなみ やすし)
G杯チヌV4など、数々の大会で上位入賞を果たすフカセ釣りのエキスパート。
がまかつ、GFG所属、club G's会長。
予定変更でイカダへ。「須崎のイカダ」とは?
高知県須崎市の「須崎市観光漁業センター」に到着した南さんは、渡船乗り場の対岸にあるイカダへ渡ることに決めた。
沖磯に渡る予定だったが、当日は釣り大会と重なったこともあって急きょ変更。
大会参加者を見送った次の便でイカダへと向かった。

須崎市観光漁業センター/0889-42-1478/高知県須崎市浜町の事務所に隣接する岸壁より出船
南さんが釣り場に選んだのは、須崎市観光漁業センターの渡船発着所の対岸に浮かぶイカダ。
部分的に設置されている手すりは低く、足場もよいので非常に釣りやすい。
イカダの真下で20mほどの水深があり、すぐ南側にある岩場にかけて急激なカケアガリになっている。
チヌは50cmオーバーも有望で、時期によっては良型のアジなども釣れる。


フカセ釣りの準備をする前に、『がま磯イージーライダー』のMHを取りだすと、ラインを通してミノーをセット。
岸際を中心に何度かキャストを繰り返して、シーバスや青物の動向をチェック。
このイカダの周辺は、ベイトの回遊次第ではシーバスのボイルが頻発したり、沖でナブラが出ることもあるという。
今回は単発でシーバスのボイルは確認できたものの、フィッシュイーターの気配は薄く、早々に見切りをつけてフカセの準備にとりかかった。


南さんが手にしたロッドは、『がま磯 スーパープレシード』の0.2号-5.3m。
竿全体のトータルバランスがよく、障害物周りでも余裕を持って大型チヌに挑めるモデルだ。
「今から10時頃までと、午後の迎えの前の時間帯が時合になると思います。アジが回遊していなければ(チヌが)釣れると思いますよ」
このように状況を説明してくれた南さんは、ごくゆっくりとした流れに仕掛けを投入し、岸近くのカケアガリを探っていった。
乗っ込み祭り開幕!



1投目、ゆるやかな流れに乗せて、ある程度探ったところで仕掛けを回収すると、サシエのオキアミは無傷。
「エサ盗りがいませんね。いい感じです」とすばやく次の手返しへ。
再び流していると「モゾモゾ」という感じでアタリが出て、そのまま様子をうかがっているとラインが走り、ウキが海中に引き込まれた。
すかさずアワセを入れると、『がま磯 スーパープレシード』が美しい弧を描く。
抜群の粘りと操作性を発揮し、主導権を与えることなく、抵抗する魚との距離を詰めていく。
2投で南さんが手にしたのは、45㎝オーバーの美しいチヌだった。
「幸先いいですね! 流れがよければまだ釣れますよ。
マキエを打って再び流していると、今度は一気にひったくるような明快なアタリが出て2尾目を釣りあげた。
さらに次の手返しでも本命を攻略!
圧倒的なハイペースでチヌを釣りあげていくが、ここでややサイズダウン。
「もう完全に乗っ込みに入っていますね」と南さん。
しばらく待ってからアワセを入れても掛かりが浅いことも多く、良型のハリ外れなどはあったものの、南さんは圧倒的なハイペースで竿をしならせて次々と本命を追加していく。
まさにお祭り状態!
フカセ釣りを開始して2時間ほどで、50㎝に迫るサイズを頭に2ケタ釣果達成となった。
圧巻の釣果!チヌとの駆け引きを堪能


その後はメタルジグをキャストして休憩。
それからまたフカセ釣り再開。
南さんの予想通り10時頃からチヌの反応が鈍くなり、フグなどのエサ盗りが姿を現し始めた。
少しずつ風も吹くようになり、その影響で表層が滑るとアタリが出なくなる状況のなかで、エサをローテーションして反応をうかがい、潮が素直に流れるチャンスを確実にものにして本命を追加していった。
12時を迎える頃から食いの渋い時間帯もあったが、「アタリが減ったときにドーンとデカいのが出ることが多いです。サイズアップ目指して頑張ります!」と南さん。
13時前から風が落ち着いて流れがよくなると、再びペースアップ!
2連発も含めて須崎のチヌの引きを存分に堪能した。
14時頃に19尾目の本命を手にした後、余裕を持って納竿して渡船を待つことに。
今回は50㎝に迫るサイズを頭に19尾という好釣果だった。
そして、イカダに落ちたマキエをきれいに洗い流して納竿。
今後も釣果が見込めて良型も有望な須崎沖。
パワフルなチヌの引きを味わいに、釣行してみてはいかがだろう。
MINAMI’S TACKLE

「今後もブラックワークスアイテムを投入していきますよ!」 ピンオンリール(プロトタイプ)、グローブ(プロトタイプ)

ウキは『ウキポーチ1部屋/セパレート』に収納

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ハリは「ナノスムースコート」を施し、硬いチヌの唇も難なく貫いてくれる『ナノチヌふかせ』。使い勝手のよい『クイック鈎ケース』(写真左)に収納

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『活かしメッシュバッカン』に10尾のチヌをキープ。さらに釣りあげたチヌは『クールトーナメントバッグ』で活かしておき、終了後に丁寧にリリースした

簡易断熱材を内蔵した『クールトーナメントバッグ』。トーナメントバッグとしてだけでなく、クールバッグとしても活躍