レビュー
ITバブルが起きたのは、1990年代の後半ごろ。インターネットや携帯電話が普及しはじめ、ソフトバンクやヤフー、楽天、サイバーエージェントといった新興企業が、連日のようにメディアを賑わせた。
そんな興亡激しい平成を生きた経営者のひとりが、現USEN-NEXTホールディングス代表取締役社長CEOの宇野康秀(うのやすひで)だ。宇野は大学卒業後、リクルートのグループ企業に入社。1年で退社し、就職支援を行う会社インテリジェンスを創業する。そして同社を急成長へと導くも、父の跡を継ぎ大阪有線放送社の社長に就任した。その後、リーマンショックのあおりを受けて1000億円を越える損失を出して社長から退くも、動画配信会社U-NEXTを創業し、東証マザーズに上場。今では関連企業18社を束ねる持株会社の社長だ。
ざっとこれだけみても、その紆余曲折は他に例を見ない。失敗や挫折をしても決して折れることのない粘り強さには、ただただ感嘆するばかりである。ぜひとも本書を通じて、「起業家の勇気」の一端に触れていただきたい。
本書の要点
・宇野康秀の父・元忠(もとただ)は、一代にして大阪有線放送社を大きくした辣腕経営者だ。
・宇野は大学卒業後、リクルートの子会社へ入社するも1年足らずで退職し、インテリジェンスを創業した。その後、父の病をきっかけに大阪有線放送社を継ぐこととなる。
・大阪有線放送者の社長となった宇野は、光ファイバー事業やコンテンツ事業にも参入する。しかしリーマンショックのあおりを受けて業績不振に陥り、社長を退任することとなった。
・その後、すぐに動画配信会社U-NEXTを創業。現在ではグループ企業18社を束ねる経営者として、華々しい復活を遂げている。
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