レビュー
本書の著者は、ソフトバンクグループの孫正義社長の下で、ナスダック・ジャパン市場開設や日本債券信用銀行(現:あおぞら銀行)の買収、通信事業の立ち上げなどといったプロジェクトのプロジェクト・マネジャーを務めてきた三木雄信氏だ。三木氏は「孫社長が指定する期日は、いつも最短最速でした」と振り返っている。
目まぐるしく環境が変化する中、業種・業態にかかわらず、不測の事態に対処し、道を開く「プロジェクト的な仕事」が増えている。その一方で、ビジネスパーソンがプロマネのノウハウを教わる機会はほとんどないし、現場を完璧に回せる人は決して多くない。裏を返せば、プロマネのスキルを身につけられれば、チャンスがそこかしこに転がっているということだ。実際、三木氏は、「『プロマネができる人材』はどの業界でも引く手あまた」と書いている。
プロマネが今なぜ、あらゆるビジネスシーンで求められているのか。そして、プロマネはそれぞれの場面で何をすべきか――。プロマネの極意を細やかにまとめた本書を読めば、時代が変わっても市場価値の高い人材でいられるだろう。
本書の要点
・できるプロマネの条件は「一緒に仕事をする人たちの時間を奪わないこと」だ。プロマネがうまく機能すると、最小の時間で最大の成果を出せるだけでなく、プロマネの評価がますます上がり、別のプロジェクトを担当するときもいいメンバーを集められる。
・プロジェクトの成否は、立ち上げ段階に大きく左右される。
・スケジュール管理には「ガントチャート」より「プロジェクトマネジメントシート」のほうが効率的だ。
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