レビュー
経営者というキャリアについて考えたことはあるだろうか。社長になりたい、経営幹部として組織を変えていきたい。
経営に関する高いレベルの知見と実行力を身につけ、外部から招かれて経営に携わる人をプロ経営者と呼ぶ。また、ある特定の領域・業務に関して高い専門性を持ち、企業においてその専門領域の最高責任者となる人をCxOという(「x」には、CFOやCTOなど、それぞれの業務の頭文字が入る)。
著者は、長年エグゼクティブ人材のヘッドハンティングを行い経営にも携わってきた荒井裕之氏と、マッキンゼー、Appleで人事のプロとして活躍し、大学での指導も行っている小杉俊哉氏である。二人がこれまで出会ってきた一万人以上の経営人材の声をもとに、優れたプロ経営者やCxOの思考や行動についてまとめている。
本書によれば、今の日本では経営人材が足りず、プロ経営者やCxOの求人ニーズが急速に高まっているという。そしてそれは人生をかけて挑戦するに値する仕事である。キャリアは、自分自身の選択と行動の積み重ねによって形成されるもの。この本は、「主体的にキャリアを形成し、組織や社会を変えていきたい」と考える方にとって、経営人材という「第三の道」を示している。ぜひ、自身のキャリアを拓くための一助としてほしい。
本書の要点
・経営のキャリアには3つの道がある。一社で上り詰めることを目指す「サラリーマン経営者」の道、自ら新しい企業を興す「起業家」の道、そして、外部から招聘されて経営幹部となる「プロ経営者・CxO」の道だ。
・プロ経営者・CxOになる人が共通して経験しているのは「厳しい環境でチャレンジすること」である。経営人材を志す人にとっては、転職市場に身を置き、自分の「市場価値」を知ることも重要となる。
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