レビュー

19世紀アイルランドの文筆家、オスカー・ワイルドによって書かれた童話『幸福の王子』。日本でも児童文学の定番として親しまれ、子どもの頃に読んだという方も多いことだろう。

今回は生成系AI「ChatGPT」を制作過程に使いながら、要約を作成した。
もとにしたのはProject Gutenbergで公開されている英文の“The Happy Prince”である。英語の原文を日本語で要約してほしいという命令に対して、ChatGPTはすんなりと日本語の要約を出してくれた。ところが、4000字ほどの要約という指定は、命令を変えても一向に守ってくれず、数百字程度の短いものしか出てこなかった。また、あまりに有名な話であるせいか、本文を要約しただけでは出てこないはずの、作者のメッセージや本書の位置付けなど、本の外側の情報までが付されていた。
原文を全文渡してちょうどいい長さの要約を作ってもらうことはできなかったため、本要約は原文をあえて細かく区切ってパーツごとに要約させ、それらをつなげるという手順で作成している。
全体をつなげた後に、話の流れを整え、日本語訳としての不備がないかの確認は、人の手で行っている。
キリスト教讃美の色が濃い本作は、王子とツバメがその愛と自己犠牲を讃えられ、神に赦され救われることを結末に置いている。キリスト教に親しみがない人でも、王子とツバメの献身に心動かされることだろう。

本書の要点

・ある町の高い台座の上に立つ、宝石で飾られた金の像「幸福の王子」は、冬の寒さから逃れようとしていた一羽のツバメと出会う。
・生前に王子が享受していた豊かさとは対照的に、町の人たちは貧困に苦しんでいる。王子はツバメに頼んで自分の金や宝石を町の人に分け与えた。


・王子はすべての宝石と金を失いみすぼらしくなった。ツバメは南へ渡る機会を逃し、寒さに息絶える。彼らの精神は天に選ばれ、神の庭園で永遠の幸福を得ることになった。



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