レビュー
「がんばって仕事をしているのに定時までに終わらない」
「時間に追われてやりたいことができない」
本書の冒頭に登場するこうした悩みは、時間と戦うビジネスパーソンが共通して感じていることだろう。本書は、そんな悩みに応えるために、時短ハックを紹介する一冊だ。
現在はビジネスコンサルタントとして活躍する著者は、会社員時代は残業続きの「残念な社員」だったという。独立してから時間がいくらあっても足りない状況のなかで、とことんスピードアップする方法を試行錯誤したことが、時短ハックのはじまりだ。
時短力が上がると、仕事のムダ・ムラ・ムリがなくなる。スピード感を持って仕事の量をこなせるようになったら、創出できた時間を質が求められる仕事にあて、成果を上げることもできるようになる。そうなれば、周りからの信頼や評価も得ることができるはずだ。そして何より、「自分の時間」が増えるというご褒美もついてくる。
本書で紹介されている「65の時短ハック」は、1つのハックにつき4ページで構成され、イラストも多く、サクサク読み進められる。ハックの難易度や範囲・時短効果もレベル分けされており、非常に分かりやすい。残業続きの会社員にはもちろん、かけた時間で仕事の実質時給が決まるフリーランスにもおすすめしたい。
本書を読むと、時短力は人生の幸福度を高める力であると実感できる。取り入れやすいハックから実行することで、毎日が変化していく過程をぜひ楽しんでみてほしい。
本書の要点
・まじめで責任感がある完璧主義の人は、自分で何でも引き受けて、細部にこだわり、時間をかけがちだ。
・ToDoリストは毎日作り、優先順位、投入時間と結果を記入するといい。こうすることで、時間をかける仕事とかけなくてよい仕事を見極め、適切に時間配分ができるようになる。
・6W3Hを使って仕事を依頼することを心がけると、仕事の手戻りを防ぎ、双方の時間をムダにしないで済む。
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