書類送検された6人の中には、所属する吉本興業から給料を前借りして大金をつぎ込んだり、数千万円の借金を抱えた芸人もいた。


 M-1グランプリ優勝者のお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(30)ら吉本興業所属のお笑いタレントが、オンラインカジノで賭博をしたとして、警視庁から事情聴取を受けていた問題。


 警視庁保安課は3日、「ダイタク」の吉本大(40)、「ダンビラムーチョ」の大原優一(35)、「9番街レトロ」のなかむら★しゅん(31)、「プリズンクイズチャンネル」の竜大(31)、最強の庄田(35)、「ネイチャーバーガー」の笹本はやて(33)の6人を単純賭博容疑で書類送検した。同課は起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。


 6人は海外のオンラインカジノサイト「スポーツベットアイオー」など複数のサイトにアクセスし、飲み会や仕事の移動中、劇場の待ち時間などに自身のスマホでバカラやブラックジャックをしていた。


「賭け金の総額が最も多かったのは、なかむら★しゅんです。約5100万円つぎ込みながら、収支は約1200万円のマイナスだった。次が吉本大の2700万円で、500万円の赤字。一番少なかったのは竜大の27万円。竜大以外の5人はマイナス収支です。ギャンブル依存症を自覚している芸人もいます」(捜査事情通)


 警視庁は匿名の通報を受け、今年に入ってから吉本興業の芸人約10人に任意で事情聴取を行い、立件の可否を検討していた。それぞれ動画配信サイトの広告などを見てオンラインカジノを始め、共謀性はなかった。いずれも容疑を認め、「グレーと認識していたが、罪に問われるとは思っていなかった」などと話しているという。


「国内で約337万人が利用した経験があり、年間の賭け金は約1兆2423億円に上ります。

依存者が増え、社会問題化していることから、捜査当局としては賭博罪が適用されるということを周知したかった。芸人の氏名を明らかにして『厳重処分』を付けたのも、一罰百戒、見せしめ的な面もあるでしょう」(前出の捜査事情通)


 果たしてどれくらい効果があるか。


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