80年代に絶大な人気を博した岡田有希子さん(享年18)が、1986年4月8日に自ら命を絶ってから39年が経った。亡くなってからも依然、人気は高く、今ではZ世代を中心に「昭和アイドルブーム」も起き、若者層からの支持もある。

まさに世代を超えた“伝説のアイドル”として語り継がれているのだ。


 そんな岡田さんの命日はファンにとって大切な日。毎年、命日には当時の所属事務所の前、さらに愛知県にある墓前で黙とうが行われている。


 彼女をデビュー当時から応援している私は毎年、命日には、彼女の故郷である愛知県にあるお墓に行っている。今年は天気もよかったこともあり、全国から50人ものファンが集まっていた。


 命日はファンにとっては年に一度の同窓会のような感じでもあり、大好きな人との思い出を語る場所、さらに彼女に会える神聖な場所でもある。


 午後12時15分になると黙とうが行われた。黙とうの1分間は、在りし日の姿を思い浮かべたり、自分の現在の報告など、様々なことを考えながら手を合わせる。この瞬間は自分にとってかけがえのない時間であり、大切な1分間である。同時刻、所属事務所の前でも黙とうが行われるが、150人もの人が訪れていたようだ。



「18歳のときにレコードショップで彼女の曲を知った」

 墓参りに訪れていた三重県在住の19歳の大学生はこう話した。


「18歳のときにレコードショップで彼女の曲を知って、歌声に魅了されたんですよ。

それからずっと曲を聞くようになって、知ってから1年経ってようやくここに来ることができました。18歳に出会ったのもなにかの縁ですかね」


 さらに父親がファンだった影響で、動画を見ているうちに、ファンになった若者など、初めてお墓に来たという人もたくさんいた。いまだに彼女の墓前に多くのファンが集まることに毎年、驚きを隠せない。世代を超えたファンも増えている。この流れは最近よく言われている「推し活ブーム」の新しい形なのかもしれない。


 黙とうが終わるとファンのための法要が行われた。本来、法要は親族で行われることが多いが、住職さんのご厚意で、ここではファンのためにも行われる。ファンというファミリーの一員として、これからも彼女に対する愛を注いでいく気持ちを持たせてくれる。


 私も50代後半に差し掛かった年齢だが、ずっと心の中で生き続けている永遠の18歳に出会えたことに感謝したい。来年も必ず会いに行きますよ。


(取材・文=ブレーメン大島/プロアイドルヲタク)


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