【今週グサッときた名言珍言】
「海の仕事は絶対断らない!」
(土屋アンナ/テレビ東京系「伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評」4月1日放送)
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エネルギッシュかつ自由奔放な言動で注目される土屋アンナ(41)。本職はモデルでありながら、彼女は過酷なロケも積極的にこなしている。
そんな彼女の仕事選びの基準を語った一言が、今週の言葉だ。
もともと土屋アンナはとにかく体を動かしたいタイプ。学生時代はイルカの調教師が夢だった。だが、授業をサボったのが原因で高校の単位が足りず諦めたという。アスリートになる夢もあったが、14歳から始めたモデルの活動が忙しくなって断念した。
2002年には音楽活動も開始。この活動が一番楽しいという。なぜなら「嘘をつかなくていいから」。「音楽に嘘はないから、自分の思っていることを言いたい、自分の思ったように表現したい」(TOKYO FM「土曜日のエウレカ」23年5月27日)と。
また、出産のときのエピソードは彼女の人となりがよく表れている。ベッドに寝るように言われたものの、あまりに陣痛が激しくてあおむけになることができず、四つんばいのまま出産。
彼女にとって転機となったのは「いきなり!黄金伝説。」(テレビ朝日系)での「無人島0円生活」だろう。過酷な状況下でも海に潜り、その楽しさと同時に厳しさも肌で感じ、「1日に何時間も水の中入るんだけど、海って楽しい思いもするんだけど怖い思いもする。だからちゃんと学ぼう」(J-WAVE「ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE」22年5月22日)と考えるようになった。いまでは潜水士、ダイビング、フリーダイビング、シュノーケリングのライセンスを持っている。
子育てにおいても「海」は重要な役割を担っている。幼い頃から海に触れさせ、いまでは長男も次男も素潜りが得意。海遊びを通して「ハートの強さ、優しさ」が育まれていると彼女は言う(VM「ビタミンママonline」23年7月2日)。
土屋アンナが一貫しているのは「カメラの前にいても飲み屋にいても、いつだって私は私」(ローソンエンタテインメント「クランクイン!」15年9月26日)というスタンス。その根幹にある自分に嘘をつかず、本能のまま生きる強さは「海」によって磨かれたに違いない。
(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)