桐谷健太(45=写真)主演の連ドラ「いつか、ヒーロー」(ABC・テレビ朝日系=日曜夜10時15分)が、13日に早くも第2話を迎えた。


 2023年の4月改編で新設されたテレ朝系「日10(にちテン)ドラマ」枠は、TBS日曜劇場と日本テレビ日曜ドラマの間に挟まれている上、これまで初回の放送日が両枠に比べて遅めだったこともあって、なかなか存在感を発揮できずに苦戦。

枠の開設3年目という勝負の4月、9作目となる「いつか、ヒーロー」は浮上のきっかけを掴めるのか、注目が集まっている。


「前クールの『フォレスト』はこの枠初のラブサスペンスで、開始も12日と早めだったのですが、初回でつまずいてしまった。TBSからは高視聴率ドラマ『99.9』の劇場版の放送をぶつけられ、日テレは前評判の高かったバカリズム脚本『ホットスポット』の初回放送ということで、視聴者がそちらに流れてしまったんです。もう1週早くスタートしていれば、『フォレスト』も、もう少し注目されたかもしれませんね」(テレビ誌ライター)


 GP帯では早めの6日スタートとなったのは、そういう事情もあったかもしれない「いつか、ヒーロー」は、「BOSS」「ハゲタカ」などのヒット作を持つ林宏司氏のオリジナル脚本で、公式HPによれば《夢を失くした若者達とともに腐った大人を叩きのめす不屈の復讐エンターテインメント!》だ。


 初回放送後のネット上の反応は《ツッコミどころだらけ!》《桐谷が相変わらず滑舌悪い上に演技が暑苦しい》《カット割りが不自然で気持ち悪い》なんてネガティブなコメントに混じって、《何げなく見始めたけど、先が読めない感じだし、ちゃんと見たらクセになるかも》《宮世琉弥のサイコパスっぽい感じは期待できる》などと好意的な声も見受けられた。


「僕はこの枠を応援しているので、初回は必ずリアタイ視聴しているんです」というテレビコラムニストの亀井徳明氏は、「セオリー通りじゃないザラッとした感じと、ところどころ感じる昭和臭。そのバランスが新しいかも。ただ、それが一般的に受けるかどうかは未知数ですね」と、こう続ける。


「“タイパ”を重視する層や“ありえない警察”は最初から相手にしていないかも。《20年意識がなかった状態からの回復ぶりが変》《教え子の長濱ねるとの20年ぶりの再会の場面が不自然》などなど、ツッコミたがる人は少なからずいるでしょうけど、それを気にしたら本題が楽しめない。20年前に夢にあふれていた教え子がアラサーになって現実社会の中でもがき苦しんでいるのを、桐谷さん演じる“誠ちゃん”がどんなふうに救うのか、それとも救えないのか。公式HPにある“復讐エンターテインメント”の本領はどのあたりから出てくるのか。

そこを楽しみにしていますが、初回ではどんな層をターゲットにしているのかはっきりしなかったのは否めません。でも第2話以降、教え子たちのキャラや境遇が明らかになっていくでしょうし、ベクトルが“復讐”の爽快感に向かっていけば、ハマる人も増えていくはず」


 その第2話放送の13日には、阿部寛(60)主演のTBS日曜劇場「キャスター」がスタート。放送時間帯がほぼ重なる川栄李奈(30)主演の日テレ日曜ドラマ「ダメマネ!」は翌週20日に始まる。


「ライバルのいないうちにどれだけ魅力を発揮できるかが勝負どころ。第2話、第3話が面白ければ、そのまま最後まで盛り上がっていく可能性は十分ありますよ」(前出の亀井徳明氏)


 果たして低迷枠から脱出の“ヒーロー”になれるか。


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 桐谷健太に立ちはだかる阿部寛「キャスター」。前評判は高いようだが、1つ心配事があるという。関連記事【もっと読む】阿部寛「滑舌問題」はクリアできそうだが…新日曜劇場『キャスター』で国民的俳優が試される“唯一の心配事”…では、その詳細に迫っている。


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