阿部寛(60)主演のTBS系日曜劇場「キャスター」の初回放送(13日)が、世帯平均視聴率14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)のロケットスタートを切ったことで、テレビ関係者がザワついている。


 同枠ドラマの世帯視聴率が初回に14%を超えるのは、2023年4月期の福山雅治(56)主演「ラストマン-全盲の捜査官-」の14.7%以来、実に2年ぶり。

個人視聴率も8.7%と高い数字を記録した。特に番手で出演している永野芽郁(25)は、昨年暮れに公開されて興行収入が60億円を突破した「はたらく細胞」の勢いそのままにファンを動員し、好感度も爆上がり中である。


 現在、テレビ関係者の間で、事あるごとに話題に上がるのは、20代の女優たちの出世レースである。「キャスター」の高視聴率で、そのトップに君臨するのが確定されつつある永野だが、ライバルと言えるのが、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に出演している小芝風花(28)だろう。


■「べらぼう」の花魁姿でCMオファー殺到中の小芝


「べらぼう~」自体は視聴率が苦戦しているものの、花魁姿の美しさを絶賛された小芝にはCMオファーが殺到しているといわれている。


「永野と小芝は、共に番手というキャスティングなのがポイントになってきます。主演が注目されるのは当然ですが、番手にもかかわらずCMのオファーが増えたり、視聴率が上がったりするのは、その役者に視聴者が食いついた何よりの証拠でしょう。2人は、主演なのに大きな結果を残せないでいる橋本環奈(26)や浜辺美波(24)たちとの競争で、頭ひとつ分だけリードしていると言えます」(芸能プロダクション関係者)


 好調なドラマは、もちろん演者だけでなく、演出や脚本、共演者らとの相性も大事になってくるわけだが、次に大事なのは見せる芝居の幅だとも、この関係者は付け加える。


「永野に関しては、女優としての振り幅が狭いことがやや気になります。22年9月公開の『マイ・ブロークン・マリコ』では喫煙シーンが話題になりましたが、はたして彼女にドロドロの、“汚れ役”が出来るのだろうかという疑問です。一方の小芝は、潜在視聴率や動員数の低さが気になります。昨年1月期のフジテレビ系『大奥』の平均視聴率は4.8%、同じく7月期の日本テレビ系『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』は5.9%でした。

22年10月に公開された映画『貞子DX』も、ジャパニーズホラーの代名詞ながら興収が3億円ちょっとで終わってしまった。話題にはなっても数字が付いてこないという現状を打破しないと、さらなる高みは望めないかもしれません」


 20代の女優に演技の深さや重みを要求すること自体が難しいのかもしれないが、2人はこれからもう一山越す必要がありそうだ。


(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)


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