国民民主党千葉県連でくすぶるパワハラ疑惑。加害者の疑いをかけられている岡野純子衆院議員に、怪しい政治資金の使途が発覚した。


 日刊ゲンダイは、岡野氏が代表を務める資金管理団体の政治資金収支報告書(2023年分)をチェック。5月13日付で千葉・市川市内の居酒屋に11万円超を支出したとの記載があった。国民民主関係者によると、当日は4月に実施された千葉5区補選に出馬したものの落選した岡野氏が音頭を取り、選対メンバーでお疲れさま会を開催。「会費制」だったという。


 ところが、収支報告書には、11万円超の「支出」はあるのに「会費収入」に当たる記載がなく、政治資金規正法違反の不記載の恐れがある。仮に岡野側が居酒屋代を負担し、選挙区内の有権者が「お疲れさま会」に参加していた場合は公職選挙法違反の買収に当たる可能性もある。有権者に飲み食いさせたことになるからだ。


 岡野事務所に聞くと〈事務的ミスによる記載漏れ〉があったため、収支報告書を訂正したと回答。会合参加者は30人前後で会費については〈4000円前後〉と答え、公選法違反を否定した。


 しかし、4000円前後という中途半端な会費は不自然だ。さらに取材を進めると、この説明は虚偽だと分かった。日刊ゲンダイは、岡野氏の選対メンバー三十数人でつくる「LINE」のグループチャットのスクリーンショットを入手。

岡野氏のこんな発言が記されている。


「3時間飲み放題」「恐縮ですが会費制、お一人3000円でお願いします」


 つまり、会費は4000円前後でなく、3000円だったわけだ。すると、単純計算で会費収入は「3000円×30人」で9万円となり、支出総額との差は2万円超。日刊ゲンダイは、会合に選挙区内の有権者が複数出席していたことを確認した。差額を岡野側が負担していた場合、公選法違反の恐れアリだ。


 その点を岡野事務所に聞くと、会費については〈“概算”でお答えしてしまいまして失礼いたしました〉と謝罪し、3000円だったと認めた。ところが、2万円超の差額を自らが負担した事実はなく、〈有志の方〉などが払ったと説明。公選法違反を否定した。


 どうにも怪しい釈明である。そもそも、なぜ会費について当初「4000円前後」と虚偽の説明をしたのか。改めて岡野事務所に質問すると、こう答えた。


■テキトーに答えたのか?


〈公選法違反に当たらないことをお伝えするのが取材回答の主旨と考え、人数や金額は凡(おおよ)そでお答えいたしました〉


 つまり、公選法違反ではないと説明するために、テキトーに答えたというわけ。

あまりにフザケた態度だ。


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