女優の白石聖(26)が11日、自身のインスタグラムで、9年間在籍した「芸映プロダクション」から「フラーム」への移籍を発表した。白石は、志尊淳(30)と高橋文哉(24)がダブル主演した2023年10月期の連続ドラマ「フェルマーの料理」(TBS系)で、高橋の同級生役を演じ、視聴者から好評を得た。

そんな有望株が創立66年の老舗芸能プロダクションから、有村架純(32)や吉岡里帆(32)らが所属する人気事務所にあっさり移籍したことで、古参マネジャーにため息をつかせている。駆け出しの頃から苦楽を共にし、二人三脚で役者を手売りしてきた現場マネジャーからすれば、「義理人情はどこ行った?」と衝撃を覚えるようだ。


 もっとも、最近は20代後半から30代後半の若手女優の電撃移籍が珍しくない。昨年4月に吉岡里帆が、所属事務所の芸能業務休止を受けフラームへ移籍した。その8カ月後には、小芝風花(28)が13年間在籍していたオスカープロモーションを退所し、菅田将暉(32)や松坂桃李(33)らが所属するトップコートに移籍した。


 その吉岡は移籍後、TBS系のドラマ看板枠の日曜劇場「御上先生」に、8年ぶりに出演し、来年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」では主人公の正室という重要な役も決まっている。また興行収入25億円超えを記録した映画「ファーストキス 1ST KISS」(東宝)にも出演し、目を見張るような活躍を見せている。


 小芝に関しても、オンエア中のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」でこれまでのイメージをかなぐり捨て、“べらぼうに美しい”とSNSで評判を呼んだ花魁役を好演。好感度も爆上がりの小芝には、CMオファーが殺到しているという話だ。


「白石聖に移籍の話が浮上したのは、『フェルマー~』の出演がきっかけだといわれています。このドラマには昨年1月、大手芸能プロを退所し個人事務所を設立した志尊淳と小芝が出演し、年齢的にも近い3人の楽屋周りは大盛り上がりだったと聞いています。そんな小芝の移籍後の活躍を目の当たりにすれば、白石が『私も……』と考えたとしても不思議ではないですよね」(テレビ関係者)



「若手中堅女優たちの移籍の動きは、まだしばらく続くのではないか」

 フラームとトップコートという芸能事務所について、前出の古参マネジャーは次のように解説する。


「事務所の営業力の高さはもちろんですが、女優たちに評判になっているのは、スタッフたちとの距離感と聞いています。例えばフラームでは、仕事のオファーが来ると、担当者は女優と台本を読み、その役が女優にとって将来的なキャリアになるのか、向き不向きも一緒に考えるというのです。“オイシイ”仕事でも、本人がやりたくないとか、向いてないと思えば迷わず断ることもあるといいますから、信頼関係が重厚に積み重なるというわけです。不倫騒動で引退説まで囁かれた唐田えりか(27)の5年間を陰でサポートし続けたことも、女優たちは“私たちに寄り添ってくれる”と捉えていますから、来年6月で女優デビュー10年となる白石が“フラームなら、私を人気女優に押し上げてくれる”と移籍を決断しても不思議ではないでしょうね……」


 芸能プロダクション関係者の中には、この若手中堅女優たちの移籍の動きは、まだしばらく続くのではないか、と見る向きも少なくない。


「例えばSnow Manのメンバーの映画でヒロイン役を演じ、大河ドラマにも出演経験のある女優Aは、今の小芝の活躍ぶりに特別な思いを抱いていると言われています。また、元人気アイドルグループのセンターを務め、舞台を中心に活動している女優Bも、所属事務所の営業力に頼りなさを感じているとか。これら移籍予備軍の中には、事務所の頭越しに交渉を進めているつわものもいるようですから、移籍の流れは活発化するかもしれません」


 誰もが驚く人気女優の突然の移籍発表のニュースが近々またあるかもしれない。


(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)


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 記事中に出てきた吉岡里帆もまた事務所移籍組だ。関連記事【もっと読む】吉岡里帆「最優秀助演女優賞受賞」で“ポスト広末涼子”に躍り出る…事務所移籍から1年で大きく飛躍…では、吉岡のサクセスストーリーについて伝えている。


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