そろそろ限界か。
大手メディアの世論調査で、イケイケだったはずの国民民主党の政党支持率が軒並み下落した。
こうした状況が実際に表れたのが、18日投開票だった埼玉・和光市議会の補欠選挙だ。欠員1に対し、3人の新人が出馬した中、国民民主の候補は無所属の女性候補に大差をつけられ惨敗。今年の地方選では公認候補が軒並みトップ当選を果たしていたのに、ブレーキがかかった格好だ。
「和光市議補選は1議席を争う選挙だったため、定数が複数の他の地方選との単純比較は難しい。とはいえ、補選は玉木代表以下、複数の国会議員が応援に入る力の入れようでした。なのに、相当な差がついてしまった。今後に影響しかねません」(国民民主関係者)
凋落の原因は明白だ。
「参院選の比例候補に、不倫報道があった山尾志桜里氏や、コロナワクチンの効果に懐疑的な意見を表明し物議を醸した須藤元気氏ら“札付き”の元国会議員4人を擁立したことが、SNSで猛批判を浴びています。議員経験がある彼らの知名度と経験値に期待して擁立を決めたものの、裏目に出てしまったわけです」(官邸事情通)
この状況に、ライバル政党はニンマリだ。
「複数の選挙区で我々と国民民主の候補が競合しています。ウチのボスである小池都知事は玉木代表とは親密関係ですから、どちらが勝とうがいいのでしょうが、こちらとしては死活問題です。正直言って、自公や立憲民主党以上に邪魔な存在なので、彼らの支持率下落は万々歳。どんな不祥事でも構わない。もっともっと支持率を落としてほしいですね」
参院選東京と千葉でも苦戦必至
夏の参院選を巡っても、国民民主の凋落に他党からは早くもうれしい悲鳴が上がっている。激戦が予想される東京選挙区(改選6+欠員1)では、国民民主が元NHKの女性アナウンサーを含む2人を擁立。ほか、自民は2人を予定、立憲2人、公明、共産、日本維新の会、社民に加え、石丸伸二氏が率いる「再生の道」も候補擁立を決め、れいわ新選組も調整している。ある候補予定者が言う。
「7席の中で盤石なのは公明と共産の2人。残る5席のうち国民民主が2議席取り、残った3つを争う苛烈な展開が予想されていました。
改選3の千葉選挙区は、自民2と立憲の指定席だったが、国民民主が元NHKの女性記者を擁立。2人の自民現職のいずれかが落選危機と囁かれていたが、「千葉県連にはパワハラ疑惑もある。これ以上の党勢低迷は厳しい」(国民民主関係者)という。自民にとっては願ってもない展開だろう。
“ゆ党”の命運はここで尽きるのか。
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国民民主党にくすぶる千葉県連のパワハラ問題とは? その全容は関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。