【春ドラマ「女優進出組」の実力大分析】#10


 古田愛理(元「Popteen」専属モデル)
  「ダメマネ! ─ダメなタレント、マネジメントします─」(日本テレビ系)
  自己愛強めグラドル・南萌絵役


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 2025年春の連ドラに出演している今後注目の若手女優としては、「ダメマネ! ─ダメなタレント、マネジメントします─」(日本テレビ系/日曜22時30分)に出演中の元「Popteen」専属モデル・古田愛理が挙げられる。


 彼女が演じているのは、「この会社の中で自分だけは売れる」と信じている、自己愛強めなグラビアアイドル・南萌絵役。

そういう設定を反映して、彼女が着る衣装が抜群に愛らしい。古田愛理自身もSNSで「毎話毎話衣装がとっても可愛いので注目して」と発信している。その衣装を的確に着こなし、「Popteen」モデル時代(22年に卒業)に培ったものを発揮している。


 02年6月30日生まれ、岐阜県出身。19年にはAbemaの恋愛リアリティー番組「白雪とオオカミくんには騙されない♥」に出演して、Z世代を中心に人気上昇。


 同じように「オオカミシリーズ」がきっかけになった女優には生見愛瑠がいるが、古田と同じ東海地区の愛知県出身である、めるるとは小学生時代からダンススクールで顔見知りだったという。


 24年には生田絵梨花主演のドラマ「素晴らしき哉、先生!」(ABC・テレビ朝日系)で生徒役を演じ、ゴールデンプライムタイム帯連ドラに初出演。


 彼女が所属しているエイベックス・マネジメントは川栄李奈(「ダメマネ!」主演)、飯豊まりえらの主演女優を擁しているが、若手の期待株は今秋スタートの次期NHK朝ドラ「ばけばけ」でヒロインを演じる22歳の高石あかり、1月期のTBS系日曜劇場「御上先生」で活躍した19歳の上坂樹里、そして現在22歳の古田愛理の3人だ。


 事務所公式の呼び名ではないけれど、彼女たちを「エイベックス若手女優3人娘」と呼びたい。ビジュアルも個性のタイプもバラバラだが、同世代の女優とはひと味違う非凡な個性を持っている。


 古田愛理の魅力は、演技に秘める瞬発力だ。アニメのウマ娘的に競馬のコースを駆け抜けるとしたら、日本ダービーが行われる東京の芝2400メートルよりも、園田のダート1230メートルが似合いそう。

ちょっとマニアックだが。


 そこには、子どもの頃からダンス教室に通い、キッズダンサーとしてEXILEのツアーのバックで踊ったこともあるという身体能力が生かされているのかもしれない。


 その瞬発力を生かして、かなりの晴れ女だという彼女の演技で、世の中をパーッと快晴にしてほしい。


(高倉文紀/女優・男優評論家)


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