2時間半ものロングラン会見は時間のムダだった。国民民主党が夏の参院選比例代表に擁立を決めた山尾志桜里元衆院議員が10日、国会内で出馬会見。
「当時の自分の行動、対応は極めて未熟だった。8年前の自分には大変なおごりがあった」
山尾氏が最初に切り出したのは、反省の弁だった。まず「地球5周分」にも及ぶ多額なガソリン代の不正支出疑惑を釈明。「当時の秘書が他人のプリペイドカードの領収書を持ってきて経費精算していた」と主張し、自身は「一切関わっていない」と強調した。
続けて、JR全線無料の「議員パス」の私用疑惑も釈明。当時は回答拒否など十分に説明責任を果たさないまま時が過ぎたが、ようやく「パスで私的な用事を済ませていたのは事実」と認め、陳謝した。
しかし、不倫疑惑については歯切れが悪い。「ご指摘を受けた方とは現在、私生活や仕事でも特段の交流はない」とは言うものの、「いろいろな思いの方、立場があります。私が新たに何か話せば、ご迷惑をおかけすることがあると思う。新しく話すことは勘弁いただきたい」とダンマリ宣言だ。
■自身の政策については雄弁も…
質疑応答では、報道陣から厳しい追及が相次いだ。どれだけ不倫の事実関係を問われても、当時の「男女関係はなかった」とする自身の会見を持ち出し「8年前に話したことがすべて」と繰り返すのみ。結局、納得のいく説明はゼロだ。
終始ゆったりした口調で間を延ばし、答えられなくなると「すみません」を連呼。そのクセ、改憲議論や安全保障など、配布されたチラシに掲げた自身の政策については雄弁に語ってみせた。
直近の世論調査で国民民主の支持率が下落していることについて、「自分に一因があるのだろうと思う。申し訳なく思っている」と、しおらしく語った山尾氏。これで、みそぎが済んだと思ったら大間違いである。
◇ ◇ ◇
国民民主党の党勢は今回の「山尾会見」でさらに落ちる? 国民民主の迷走ぶりは関連記事【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。