オンラインカジノによる常習賭博でフジテレビバラエティ制作部企画担当部長の鈴木善貴容疑者(44)が逮捕されたのは23日のこと。
担当番組「ぽかぽか」に出演する山本賢太アナウンサー(27)も24日に書類送検され、フジの「オンカジ汚染」に局内外が騒然となっている。
鈴木容疑者は当初局内の調査に、3年で賭博罪に問われなくなることを盾に「2022年でオンカジはやめた」と事実を隠ぺい。実際は、昨年9月以降、約1億7000万円もカジノサイトに投じ、約2400万円ものマイナスだったという。部長職という影響力のある人物がなぜオンカジをはじめ、やめることができなかったのか。心理学者の富田隆氏がこう言う。
「みんなでトトカルチョ的なギャンブルをやるのは集団の中ではよくあることで、感覚を共有しやすい。それが合法かどうかという問題はありますが、社交のひとつになる。それが非合法でも、皆がやっていれば罪の意識は軽くなるし、影響力のある上司がやっているとなればさらに敷居は低くなります。またコミュニティ内で勝ったことだけを自慢する情報交換が進み、集団力学が働き、ますますめり込む。スマホゲームで課金する延長線上にあるというのも入り口が用意で、気が付けば、勝った経験が快楽になってゆきます」
フジテレビのコンプライアンスにルーズな社風が問題
鈴木容疑者が「職場の先輩から誘われた」「周りでオンラインカジノをやっている人がたくさんいた」と供述したように、オンカジの敷居が低い、異常な職場環境だったようだ。また「会社をナメていた」という言葉も見逃せない。
「このくらい大丈夫だと思った背景にフジテレビのコンプライアンスにルーズな社風がある。社風は一朝一夕で出来上がらないですから、社風を築いてきた上の立場の人の責任。この程度なら許されると認識するということは、もっと上の人もオンラインカジノをやっている、もしくは上の人たちはもっと悪いことをしているということの現れ。ルーズな社風は次なる不祥事が起きてもおかしくない状況をはらんでいます」(富田氏)
株主総会目前の不祥事に、モノ言う株主たちも怒り千万ともっぱら。鈴木容疑者が供述する「職場の先輩」とは役員レベルを指すのか。中居問題よりはマシということなのか、いずれにせよフジテレビのモラルが狂っているのは間違いない。
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