《この度西内まりやは芸能界を引退することとなりました》


 5月いっぱいで突然芸能界を去ったのが俳優、歌手の西内まりや(31)。姉でタレント、実業家のひろ(36)が、俳優の交際相手がいながらも、資産家の男性とも交際し、1億5000万円ほどの金銭トラブルを起こしていたことが発覚。

西内が引退の理由としてあげたのが、姉の“ロマンス詐欺”だとしている。西内が不信感を持ったのは姉だけでなかった。


 西内の収入を管理していた母親がひろの元恋人の投資詐欺に遭い、自身の稼ぎはほとんど残っていなかったという。さらに、使い込みも明らかになり、西内にとって母親はまさに毒親だったようだ。西内は自身の籍を姉と母親の籍から抜くなどして絶縁したとも報じられている。


 西内のように、家族に悩まされてきた芸能人は昔から少なくないのだ。


「古くは歌謡界で橋幸夫、故・西郷輝彦さんと並び御三家と言われた舟木一夫の場合、スターになるや群がってきた親族と断絶状態になっています。昔から芸能界では身内が売れると親戚が寄ってたかるケースが後を絶たず、芸能人の親族間の金銭トラブルはいつ世になってもなくなりません」(大手芸能プロダクション幹部)


 1970年代に桜田淳子(67)、森昌子(66)と“花の中三トリオ”で大ブレークしながら、1980年に俳優の三浦友和(73)と結婚し、惜しまれつつ芸能界を引退した山口百恵さん(66)も、アイドル時代に実父の嫌がらせに泣かされている。


「父親とされる人物は養育費どころか生活費も払わない、母親がシングルマザーとして百恵さんを育てています。しかし、百恵さんが芸能界で売れ出すと、父親は豹変。父親面するようになり、百恵さんに無断で、百恵さんが所属していたホリプロから金を借りるようになった」(元女性週刊誌記者)


 それだけではなく、カネ欲しさに秘密裏に移籍を画策したリ、父親が勝手に記者会見を開き、事務所や百恵さんの悪口を並べ立てたこともあった。百恵さんが三浦との交際を公表した際も、メディアに登場して「結婚しないでしょう。

あの子は自分の置かれている立場を知っている子です」と発言。結婚の邪魔をしている。


「百恵さんは自叙伝『蒼い時』で、母が父から親権を要求されたとき、当時17歳だった百恵さんは母親に『お金で解決がつくなら、何百万でも、何千万でも、借金したっていいから払ってしまえばいい』と記してます。金目当ての酷い父親でした」(前出・元女性週刊誌記者)


 筆者も百恵さんがブレークした頃に、出身地の神奈川県横須賀市で良心の取材で飛び回った経験があるが、百恵さんの父親は筆舌に尽くしがたい人物だったことを記憶している。



松阪慶子も中森明菜も父親が亡くなるまで絶縁が続いた

 今や名バイブレ-ヤーとして活躍している松坂慶子(72)は2歳年下のギタリストの高内春彦氏との結婚が発端で、両親と絶縁状態に陥った苦い経験がある。


「松坂はニューヨークで活動していた無名のギタリストの高内さんと結婚。当時、松坂はトップ女優で、誰が見ても収入格差がありました。父親は『どこの馬の骨かもわからない男』と結婚に大反対。母親も父親に従ったことで、親子は断絶状態になった。当時の女性週刊誌やワイドショーの格好のネタになりました」(芸能ライター)


 父親は憎悪からメディアの取材に高内さんへの罵詈雑言を繰り返したことで、夫を庇い続けて松坂は堪忍袋の尾が切れて、1992年に絶縁宣言。父親が07年12月に英明さんが他界するまで絶縁状態は続いた。


「完全復帰した中森明菜も、アイドル歌手として大ブレークした頃から、彼女が稼いだカネを当てにする親族と折り合いが悪くなり、歌手に道を後押しした母親が95年6月にガンで58歳で亡くなって以降、父親と兄と絶縁状態が続いていました。

そんな父親は昨年の12月に他界し、最後まで復縁することはなかったんです」(前出・芸能ライター)


 西内に限らず、芸能人とういのは人気が出て稼けるようになると、親兄弟や親族に群がられる悲しい宿命なのかもしれない。


(本多圭/芸能ジャーナリスト)


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