1990年4月、城島茂(54)、国分太一(50)、松岡昌宏(48)の3人でスタートしたTOKIO。結成から丸35年を迎えたものの、25日に電撃解散を発表した。
これに伴い2020年7月に設立された株式会社TOKIOも、残務整理が終わり次第、廃業の手続きに入るという。原因は20日に明らかになった、国分太一の複数のコンプライアンス違反。本人は無期限の活動休止を発表したが、復帰はほぼ絶望的と、多くの芸能関係者はみている。
今回のTOKIO解散で、ファンは「ザ!鉄腕!DASH‼」の今後に大きな注目を寄せている。番組名にTOKIOの冠こそ入っていないものの、視聴者の誰もが“鉄腕DASH=TOKIO”と思い浮かべるくらい、番組とTOKIOは共に成長してきた。
「実は国分さんのコンプライアンス違反の件とは別に、日本テレビでは“マンネリズムの一掃”を喫緊の課題とし、系列局制作も含めた長寿バラエティー番組の打ち切りやリニューアルを模索しているといいます。唯一の聖域は『笑点』で、それ以外は全てリストラ対象だそうです。実際、今年3月には、23年続いた『行列のできる相談所』を、また、31年半続いた『ダウンタウンDX』(読売テレビ)を6月いっぱいで終わらせました。今後、17年続く『しゃべくり007』と14年続いている『ヒルナンデス!』も打ち切り対象に含めていくという話もあります」(日本テレビ関係者)
■CMをACジャパンに差し替えたスポンサーは4社のみ
「鉄腕DASH」のこれからを占う上で、関係者が注目していたのは、国分が活動休止を発表して初めて迎えた22日放送の同番組だった。この日の視聴率は世帯が9.7%、個人が6.3%、コアが3.9%。前回のそれぞれ9.3%、6.1%、3.9%(視聴率は全てビデオリサーチ社調べ、関東地区)から数字はほぼ変わらず、ダメージがほとんど見られなかったわけだが、芸能関係者を驚かせたのは番組スポンサーの動きだった。
「上納文化のフジテレビと同じく、『鉄腕DASH』のCMもほぼ全てACジャパンになるのでは」と20日時点では噂されていたものの、14社の番組スポンサーのうち、差し替えられたのはわずか4社にとどまった。
「スポンサーの反発が想像以上に少なかったのは、局として番組継続の強い追い風になるでしょう。30年間にわたり、TOKIOがコツコツと積み上げてきたいくつかの社会貢献に象徴される努力が、国分のコンプライアンス違反ぐらいではビクともしないという、番組に対する高い好感度を証明してみせたわけです」(民放関係者)
別のテレビ関係者からは、日本テレビは既に、城島と松岡には番組継続の意向を伝達しているという話も伝わってきた。
「日本テレビとしては、番組の功労者であるTOKIOの“香り”を残しつつ、SixTONESの森本慎太郎(27)やAぇ!groupの草間リチャード敬太(29)らに、徐々にウエートを移していく考えのようです。日曜夜7時の時間帯で、コンスタントに視聴率が10%に迫るバラエティー番組なんて、そうそう簡単には作れませんからね。TOKIOというグループ名が消え、元メンバーが何かの理由で例えば一人きりになったとしても、『鉄腕DASH』は守り続けたいというのが局幹部の本音ではないでしょうか」
今後、国分は放送中止となったテレビやラジオ、CMへの補償対応に入るといわれるが、「鉄腕DASH」の存続問題とともに、その動向が見逃せなくなりそうだ。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)