参院選(3日公示、20日投開票)が2日後に迫り、駆け込み擁立が相次いでいる。前哨戦だった東京都議選で議席を初獲得するなど、勢いのある参政党は6月30日、スッタモンダで日本維新の会を4月に離党した梅村みずほ議員(大阪選挙区)を比例代表に立てると発表。

参政は所属国会議員が5人になり、公選法上の政党要件をすべてクリア。主要な党首討論へのキップを得たが、いわくつき現職の擁立が吉と出るか凶と出るか。見ものである。


 元フリーアナの梅村氏は6年前の参院選直前、2人目候補の調整にてこずった維新の公認を得て初出馬。トップ当選したものの、4月の党内予備選で新人2人に敗れ、再選の道を断たれて離党した。入管法改正案をめぐる一昨年5月の審議で、名古屋市の施設で亡くなったスリランカ人女性について「支援者の助言が淡い期待を抱かせた」と妄言を吐いた問題人物だ。党員資格停止6カ月の処分を食らった過去がある。


■6党からアプローチ?


 ところがどっこい、神谷代表と並んで会見した梅村氏は「参政党の票の底上げに貢献できるのではないかと思って決断した」と集票に自信を見せた。神谷氏が処分中の梅村氏に離党と会派入りを提案したいきさつもあり、6月26日に出馬を打診。28日に参政に入党し、29日に党員投票を経て公認候補として信任された。


「維新離党当初は、府県連レベルを含め6党からアプローチがあったという話だった。もっとも、6年前は立憲民主党に袖にされ、維新に拾われた経緯があるからマユツバ。

本人は大阪か京都での出馬にこだわり、衆院鞍替えも視野に入れて就活に励んでいた。結局、維新の6年間で右旋回に味を占め、参政に行き着いたということでしょう」(永田町関係者)


 梅村氏の説明によると、自民党大阪府連の公募にエントリーするも書類選考で落選。国民民主党にも水面下で接触していたという。


■6年前は主婦目線


「6年前の選挙戦ではことさら主婦目線をアピールしていたのに、ブランド品をやたらに持ち歩き、ファストフード店での休憩を拒否して陣営関係者を呆れさせていた。執行部の指示に従わず、職員を見下す鼻持ちならない人間。現職にもかかわらず、予備選を突破できなかったのにはそれなりの理由がある」(維新中堅議員)


 この夏はナニ目線で支持を訴えるのか。


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 梅村みずほ氏の妄言については、関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。


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