8時からNHK大河、9時にTBS日曜劇場、そして10時15分にテレビ朝日、10時30分に日本テレビと、連ドラが“渋滞”している日曜の夜。


「朝日放送制作のテレ朝日曜ドラマ枠はなかなか認知されにくく、視聴率でも配信でも苦戦が続いています。

連ドラ枠の継続を疑問視する声も局内にはチラホラあるようで……」(広告代理店関係者)


 同枠の夏ドラマが、7月6日スタートの「こんばんは、朝山家です。」。中村アン(37=写真)と小澤征悦(51)のW主演による、《キレる妻と残念な夫による衝突と罵声で困難を乗り越える一家奮闘ホームドラマ》(番組公式サイトより)だ。


「テレ朝日曜ドラマ枠は、2023年4月期に新設された当初は岡田惠和さんや野島伸司さんなど大御所脚本家を起用して、“生きづらさを抱える人に寄り添う”雰囲気でしたが、5作目あたりからは特に枠のカラーが見えなくなっていました。今年1月期の『フォレスト』、春の『いつか、ヒーロー』と、考察を呼ぶようなスタイルが続いたところに、新作がホームドラマというのはちょっと意表を突かれましたね」(テレビ誌ライター)


「朝山家」の情報が出回り始めた当初、ネット上では《キャストが地味すぎる》《まだドラマやってたのか》なんて声もあったが……。


 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「まだ見ていないので何とも言えませんが」と前置きしつつ、「ひょっとしたら大化けする可能性もあると思っているんですよね」と、こう続ける。


「最近の連ドラの流れとして、“考察疲れ”からか、派手な展開がない“ほのぼの系”が支持される傾向にあります。春ドラマの『続・続・最後から二番目の恋』や『波うららかに、めおと日和』(いずれもフジテレビ)とか。『朝山家』は、NHK朝ドラ『ブギウギ』の脚本を手掛けた足立紳さんが自身の連載日記をベースに書いたもので、朝ドラの裏側的な要素もちょいちょい入ってくると思いますし、生々しい家族のやり取りが《ジワる》などと徐々に評判を呼ぶかもしれません」


 ただ、そこに立ちはだかるのが他局の2つの医療系ドラマだ。前クールが永野芽郁(25)問題に足を引っ張られつつも視聴率で堂々のトップだったTBS日曜劇場は、13日に松本潤(41)主演の「19番目のカルテ」がスタート。そして、6日10時30分スタートの「朝山家」と同日同時間に始まるのが、日本テレビの「DOCTOR PRICE」(読売テレビ制作)だ。岩田剛典(36)演じる医療専門の転職エージェントが医療業界の闇を暴く。


「テレ朝と日テレはこれまでも微妙に放送時間が重なっていたものの、同日同時間スタートという“直接対決”は初めて。

テレ朝にとっては数字が悪くても、《日曜劇場の放送時間が拡大だったから~》という“言い訳”もできない。“常勝”日曜劇場が始まる1週前のスタートでインパクトを残せるのはどちらになるのか、注目です」(前出の広告代理店関係者)


 ドラマ枠開設から10作目、“背水の陣”にも見えるホームドラマ「こんばんは、朝山家です。」は、昨今の視聴者の空気を掴んで浮上できるか。


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