フジテレビは6日、元タレントの中居正広氏(52)と同局の元女性アナウンサーAさんとのトラブルを発端とした一連の問題に対し、検証番組『検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~』を放送した。


 番組ではAさんの相談窓口を任された同局の佐々木恭子部長(52)にもインタビューを行っている。

そこでは、「今思えば本当に初動から専門家が関わってなければ、絶対に自分たちでできることじゃなかった。業務に復帰するにはどんな環境があればよかったのか。思いの至らなさっていうのがあったんだと思います」と振り返っている。今年1月からレギュラー番組からも姿を消していた佐々木アナの発言は注目を集めたが、視聴者からは厳しい声も飛んでいる。


「中居氏と女性アナの問題発覚後、佐々木アナは週刊誌に実名報道されたこともあって誹謗中傷が相次ぎました。今回は、メンタル面が心配される中での登場でしたが、同情の声もあるものの、多かったのが《インタビュー見て、凄い忖度の人だと思った》《女性をかばうなら、上層部に意見するべき立場にあったと思う》《何でこんなに他人事のように事件を論評しているの?》といった違和感です」(週刊誌記者)


 というのも、10日付の定期人事で、佐々木アナは「編成総局編成局アナウンス室部長」から「コーポレート本部アナウンス局次長」に昇進することが明らかになったからだ。佐々木アナについては、第三者委の報告書で「被害者に配慮した対応を一貫して行っていた」と記載され、フジテレビ側も3月末の記者会見で佐々木アナを擁護している。


■佐々木アナと渡辺和洋アナは昇進


「中居氏に女性アナをつないだ事件の発端となった同局の元編成部長が匿名報道だったのに対し、佐々木アナは有名アナウンサーであることで、誹謗中傷が集まったことや表舞台から姿を消さなければならなくなったことへの"償い"人事と受け取られても仕方がない。そこにAさんに対しての気持ちが伝わらないマニュアル的な受け答えでしたから、逆にマイナスイメージが強くなった印象です。視聴者がモヤモヤするなか、昇進し、もしシレッと番組復帰したら、それこそ批判が殺到するでしょう」(芸能リポーター)


 さらに佐々木アナの後任のアナウンス部長には、現チーフアナウンサーの渡辺和洋アナ(49)が就任するという。2008年に局主催のイベントでコンパニオンを務めていた女性との不倫と経費の横領疑惑が報じられている過去を持つだけにすでに視聴者は冷ややかな目で見ている。


「人材がいないのか、コンプライアンスが問われている会社がこのタイミングで"いわくつき"の渡辺アナを昇進させる感覚もさすが……。

結局、検証番組も最後の15分程度は『再生』という視点で、入社式の様子や若手社員の声や葛藤する姿を映し出す演出がありました。SNSでは《会社案内のよう》《何を見せられてるのか》などと呆れた反応が多かった。仕事を続けたかったのに辞めざるを得ない状況に追い込まれた女性を巡る問題の検証番組なのに、内輪ノリで頑張ってますアピールでは、フジテレビは変わっていないと捉えられても仕方ないでしょう」(前出の記者)


 果たして佐々木アナの復活は近づいたのか、それとも……。


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 例のフジ検証番組だが、どうにも評価が低い。関連記事【もっと読む】A級戦犯は港浩一前社長と大多亮元専務…フジ中居問題“目くらまし”検証番組 今なお「日枝礼讃」の異常…では、同番組の異常性について伝えている。


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