7月6日、午前10時から11時45分まで放送された検証番組「検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~」の個人全体視聴率が1.0%だったことが分かった。同時間帯の「サンデー・ジャポン」(TBS系)の4.1%、 「一茂×かまいたちゲンバ」(日本テレビ系)の4.9%と比べて明らかに低いこの数字。

視聴者からほとんど注目されていなかったことが明らかになった。


 番組では清水賢治社長(64)の謝罪から始まり、元SMAPの中居正広氏(52)の女性トラブルとそれをめぐるフジテレビの対応や、女性社員を接待要員として呼び出す港浩一前社長(73)の「港会」の存在、大多亮元専務(66)が女性アナウンサーを「上質なキャバ嬢」と呼んでいたとする局員の証言などが次々に放送された。また、取締役を40年以上にわたり務めたフジテレビのドン・日枝久氏(87)の責任についての検証する場面もあったが、関心を持ってリアルタイムで番組を見ていた視聴者は少なかったことがうかがえる。


「今回の検証番組について、フジから事前に積極的な発信はなく、前日にスポーツ紙などが報じましたが、見逃した視聴者も多かったのではないでしょうか。放送時間帯が日曜午前で家族で見たいと思うような番組構成でもありませんでした。言わばフジテレビの作戦勝ちでしょう」(民放関係者)


■数字は1%でも視聴者からは疑問の声が続々と…


 多くの視聴者に気づかれることなく検証番組を終えたフジテレビ。それでも放送したのは、スポンサーの顔色をうかがってのことのようだ。


「検証番組では日枝氏や港氏を悪役に仕立て上げましたが、スポンサーを呼び戻すための苦肉の策だったのでしょう。実際、今月から大和ハウス工業やサントリーといった大手スポンサーがCMを再開します。今回はその“ミソギ”の側面もあったようです」(広告代理店関係者)


 もっとも、番組にはそれなりに反響もあったようで、フジテレビには「日枝久氏が出演しない検証番組なんて、検証番組の体を成していない」「一連の騒動に対する言い訳ばかり…株主総会後に、こんな番組を2時間近くも放送するなんて意味が分かりません」といった声が視聴者から続々と寄せられている。これでフジテレビは本当に再生できるのだろうか。


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 フジテレビは企業体質を変えることができるのか。

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