総じてやや盛り上がりに欠ける夏ドラマも中盤戦。SNS上に書き込みが相次ぐ、熱烈なファンを生んだ深夜ドラマがある。
「風間さんの演技力は業界内ではずっと絶賛されてきましたが、今回はBL、いわゆる男性同士の恋を描いた作品への挑戦です。どうなることかと思っていましたが、風間さんは初回からすごかった。実年齢42歳ですが、恋に落ちていく風間さんの瞳は“きゅるるん”としか表現できない、まるで少女漫画のヒロインみたいな潤みと輝きです」(ドラマ制作会社スタッフ)
確かな演技力に加え、乙女な表情を見せている風間の存在は、このドラマが熱烈に支持されている大きな要因のひとつ。なのだが、人気の秘密はそれだけではない。慶司を演じる庄司の人気が回を重ねるごとにうなぎ上りなのである。庄司は2020年デビューの“仮面ライダー俳優”で、出演作はまだそう多くはない。「40までに」の慶司役はオーディションで、演技はもちろん、たたずまいや醸し出す空気が「まさに慶司そのもの」としてその場にいた審査員が満場一致での合格となった。
ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「夏ドラで“ブレーク賞”を設けるとしたら、間違いなく庄司さんが受賞でしょう。《庄司浩平さんに沼ってる》《顔、スタイル、イケボ。全部カッコいい》などの熱い書き込み止まらずで、その名前がトレンドワード入りすることも。
レビューサービスFilmarksでの評価も5点満点で3.8(8月13日現在)と高い。テレビの無料配信サービスTVerのお気に入り登録者数は50万人超えで、深夜ドラマの中では一、二を争っている。《BLは苦手だけど、このドラマは大好き》といった感想が多いのも特徴だ。
「原作者のマミタさんは、ご自身のXでドラマ公式や風間さん、庄司さんの投稿をリポストしている。これは原作者とテレ東サイドの関係が非常に良好な証しです。テレ東は過去に『きのう何食べた?』や『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』など、原作ありのBL漫画をドラマ化してヒットさせています。どの作品も登場人物の感情を大切にした良作に仕上げていますよね」(前出の山下真夏氏)
西島秀俊(54)と内野聖陽(56)主演の「きのう何食べた?」は、言わずと知れたテレ東の大ヒットコンテンツ。赤楚衛二(31)主演で町田圭太(35)共演の「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」もドラマ終了後に映画化されている。
「BLに限らず原作ものを良作に仕上げる手腕がテレ東さんにはある。『40までに』もキャスティングの妙もあり、見事に《人が人を好きになる意味》を教えてくれるような心温まる癒やしのドラマとなっています。すでにシーズン2を望む声も続々ですし、庄司さん人気も相まって、これはひょっとするとロングコンテンツになるかもですよ」(在京キー局関係者)
庄司浩平という新たなスターを生んだ「40までにしたい10のこと」。
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