2016年に第8回東宝シンデレラのグランプリを受賞してから、"ポスト長澤まさみ"と期待されて久しい福本莉子(24)だが、どうやら本物の長澤まさみ(38)に近づくのはまだしばらく先になりそうだ。8月22日に公開された主演6作品目になる「隣のステラ」(東宝)の淋し過ぎる観客動員数に、映画関係者がザワついている。
8月22~24日の週末観客動員数(興行通信社調べ)の結果を見ると、初登場作品としては邦画でトップだったものの、動員数は約7万8000人、興収は約1億460万円で、ランキングでは期待を大きく裏切る第9位に終わってしまった。
今夏は興行収入が115億円を突破し、来年3月15日に行われる「第98回アカデミー賞」の国際長編映画賞ノミニーの可能性もある日本代表作品に選出された「国宝」(東宝)のほか、280億円の興収を記録している「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」(東宝/アニプレックス)も公開された。この激戦を制してランキング上位に入り込むのが至難の業だったとはいえ、前評判が高かっただけに、「隣のステラ」の不発に落胆する関係者も少なくない。
筆者の試算によれば、この勢いで推移すれば、「隣のステラ」の最終興収は5億円前後となりそうだ。2022年7月に公開された、なにわ男子の道枝駿佑(23)とダブル主演の「今夜、世界からこの恋が消えても」(東宝)が同じ公開3日間で観客動員数約17.3万人、興収2.2億円で最終興収が約15.3億円だったことを考えれば、残念な結果に終わりそうだ。
■ジェシーとの「お嬢と番犬くん」は興収6億円に届かず
福本は、今年2月公開の「劇場版トリリオンゲーム」(東宝)でSnow Мanの目黒蓮(28)、3月公開の「お嬢と番犬くん」(東宝)でSixTONESのジェシー(29)、4月公開の「#真相をお話しします」(東宝)ではMrs. GREEN APPLEの大森元貴(28)、timeleszの菊池風磨(30)と共演。STARTO ENTERTAINMENTにも重宝がられ、所属事務所イチオシの“ポスト長澤まさみ”ぶりが理解できるシンデレラストーリーを歩いているのだが、「お嬢と番犬くん」も最終興収6億円に届かず、残念な結果に終わった。
「『隣の~』は、コミックが累計部数で100万部を突破するほどの大人気で、物語は映画業界では失敗が少ないとされる“青春恋愛映画”の王道です。しかも公開時期は夏休みという、スマッシュヒットになる条件が十分過ぎるくらい揃っていたのですが……」(映画関係者)
それなのに…というわけである。筆者が映画館周辺を取材したところ、最も多く聞かれた関係者の今作の“敗因”は、「(福本の幼馴染みで人気芸能人になっていく)相手役の八木勇征(28)が、どう見ても高校生には見えなかったから、感情移入できなかった」というものだったが、福本に対しても「ヒロインはもう見飽きた感が強い。せっかく芝居がうまいんだから、もっと違う役柄もやればいいのに」という指摘があった。
「映像から舞台まで幅広く活躍されて、ずっと“すてき”を更新し続けている先輩」と、自分の憧れが長澤と公言する福本。
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