シレッと幕引きか。
国民民主党は今年3月、千葉県連から噴出したパワハラ問題を巡り、党内に調査委員会を設置。
「ほぼヒアリング等は終わりました。いま、取りまとめの段階に入っている。その取りまとめ(の結果)を踏まえて、しかるべき対応をしたい」
「時間がかかったとの指摘もいただいた」と反省する様子も見せたが、ハッキリ言って調査はお手盛りだ。
パワハラの疑いをかけられているのは、昨秋の衆院選で千葉5区から出馬し、比例復活した岡野純子議員と県連幹事長の天野行雄県議。被害を訴えたのは工藤由紀子浦安市議だ。パワハラに耐えかねて昨夏に離党すると、他に県内の県・市議3人が同調する形で続々と党を離れた。
■当事者たちへのヒアリングなし
本来、実態解明するなら、岡野氏ら加害者側と被害者の工藤氏、そして実態を知る離党した3人からも事情を聴くのがスジ。党はこの間、加害者と被害者当人への聞き取りは行ったものの、3人へのヒアリングを一切行っていない。玉木代表自身、「関係の皆さんに話を伺っていきたい」と約束していたのに、よくも「ほぼ終えた」などと言えたものだ。
離党した3人のうちの1人はこう言う。
「県連や支援団体関係者による工藤さんへのパワハラはヒドイもので、見ていられませんでした。目の当たりにしてきた私たちから話を聞かずに、客観的な調査ができるのか。納得がいきません」
目下、世間は自民党総裁選一色。ある県政関係者は「そのドサクサで調査結果を出してしまい、一時しのぎの幕引きを図ろうとしているのでしょう」と言った。
なりふり構わぬ「解決」を目指すのが、この政党の本質なのか。
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