大阪府警は総勢67人の捜査員を動員して「パチモン」の販売に関与した人物を割り出し、仕入れルートを調べ、大阪市東成区の商店街にある偽ブランド品販売店を摘発した。


「♥」と「A」のロゴが人気の仏ファッションブランド「アミパリス」の偽物の服を販売したとして、府警生活安全特別捜査隊は20日までに衣料品店経営の鄭泰弘容疑者(71)と25~68歳の販売員や会計担当者ら男女6人を商標法違反の疑いで逮捕した。


■10分の1で販売


 鄭容疑者らはJR鶴橋駅近くの「レディースショップみはら」と「ショップBean's」で、アミパリスのロゴが入ったパチモンのズボンを正規品(4万~5万円)のおよそ10分の1の4800円で販売。店舗のある地域は客から「鶴橋パチモン通り」と呼ばれ、偽ブランド品を扱う店舗が多く集まっている。


 きっかけは2024年7月の大阪税関による情報提供だった。税関が韓国から届いたBean's宛ての貨物を確認したところ、大量の偽ブランド品を発見。連絡を受けたアミパリスの日本法人が翌月から調査を始め、Tシャツやズボンを購入して、鑑定した。


「7つの警察署に応援を要請し、府警本部を含め、10の部署に所属する捜査員らが複数のチームを組んで一斉に強制捜査に入り、店員4人を現行犯逮捕した。他の高級ブランド品を含め、店舗と倉庫から経営者が<偽物です>と供述した服や靴など3000点の模造品を押収した。一部の商品は中国からも仕入れ、これまでも何度か税関で止められていた。税関もすべての貨物をチェックしているわけではないので、スリ抜けていた可能性がある。扱っていたのはパチモンだけではなく、<これはホンモノです>と言うとった。店は若者から大人まで多くの客でにぎわっていた」(捜査事情通)


 鄭容疑者は1990年ごろから衣料品店を経営し、3年ほど前から偽アミパリスの販売を始めた。


「パチモンは正規品に比べて素材や縫い合わせが粗悪だった。

腰紐の先端部分の金具に『Ami Paris』の刻印がなく、本来刺繍のはずのロゴがプリントになっていて首のところにタグが付いてなかった。パッと見ただけですぐパチモンと分かる作りやった」(前出の捜査事情通)


 事件をきっかけに「パチモン通り」に客が押し寄せるかも知れない。


編集部おすすめ