「高市首相の楽観論を戒めるような弱い内容でした」


 内閣府が17日発表した今年4~6月のGDP(国内総生産=速報値)について、エコノミストのひとりはこう言った。


 物価変動を除いた実質で前期比0.3%増、年率換算で1.1%増。

3四半期連続のプラス成長だった。しかし、個人消費や設備投資などの内需が低迷。外需がプラスを押し上げたものの、実態はお寒い。中東情勢の悪化で原油などの輸入が急減したことが、プラスに寄与したという皮肉だ。輸入の減少はGDPの計算上プラス効果に働く。


 事前の民間予想は「年率2.0%前後のプラス」だった。それを大きく下回り、先行き不透明感が広がっている。


 目立ったのは、GDPの半分以上を占める個人消費の弱さだ。前期比0.02%減で、8四半期ぶりにマイナスに転落した。たばこ販売が加熱式の値上げで減少したことや、電気代、教育費の減少が押し下げ方向に働いたなどと解説されているが、根っこにあるのは物価高への懸念を背景にした家計の節約志向だ。


 17日は新聞テレビも揃って、内需の柱である個人消費の冷え込みを大きく報じていた。


「石油とナフサ不足による物価高が個人消費を抑えてしまった側面もあります」(前出のエコノミスト)


 そんな中、高市首相は17日夕方、GDP速報値について自身のXにまた長文を投稿。


<内需が、「たばこの値上げ」による減少といった特殊要因もあり、マイナスとなったものの、外需はプラスとなり、全体としてプラス成長となり、景気は基調として「緩やかな回復」が続いていると考えています>などと記していた。原因は“特殊要因”だけなのか。楽観的すぎる。



国民の実感と大きなギャップ

 先週14日もXに長文を5連投して自身の「物価高対策」を一方的にアピール。「子育て応援手当」「重点支援地方交付金」「教育無償化」「学校給食費の負担軽減」「電気・ガス料金支援」「ガソリン補助」などずらずら並べ立て、最後は<歯を食いしばって頑張ります>と締めくくっていた。コメントには批判が殺到だった。


 どんなに高市首相が「やってる感」を出しても、GDP速報値で分かったようにデータは正直だ。個人消費はマイナスに落ち込んだ。食料品や日用品の値上げはこの先も続き、帝国データバンクは年末までの値上げを昨年並みの2万品目ペースと予測。家計は身構えている。


「みな疑心暗鬼になっていて、長引く物価高を乗り越えるためには『もう物を買わない』という方向にしか動いていないんです。いかに節約して自分の余力を持たせるかに集中しているので、消費が上向くわけがない。

『やってます』のアピールと国民の実感とは大きなギャップがある」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)


 高市首相は物価高対策で「無策」と言われるのがよほど悔しいのだろうが、Xに投稿すればするほど「赤っ恥」をさらすだけだ。


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 物価高対策めぐる高市政権の迷走ぶりは、
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