角川アスキー総合研究所は、国内外ゲーム業界のデータ年鑑「ファミ通ゲーム白書2023」を発売しました。

世界ゲームコンテンツ市場は前年比7.0%減も、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調で1.4%増! 「ファミ通ゲーム白書2023」調べ

同書は、日本国内と北米、欧州、アジアといった海外主要地域別のゲーム市場について、最新データとアンケート結果をもとに、ゲーム・エンターテイメント業界の最新動向を分析したデータ年鑑。

書籍版が5万600円(税込)、PDF(CD-ROM)版が4万4000円(税込)、PDF(CD-ROM)+書籍セット版が9万200円(税込)です。

同書では、2022年の世界ゲームコンテンツ市場規模を26兆8005億円と推計。同一為替レートでの前年比は7.0%減でした。その理由として最も大きかったのが欧米市場の軟調で、モバイル・家庭用・PCのいずれも、10%以上のマイナスとなっています。これはインフレの加速による可処分所得の減少や、巣ごもり需要からの反動が影響していると見られます。一方アジアはその影響が比較的小さく、日本の家庭用ゲームや中国のPCゲームが健闘し、市場を下支えしていました。

世界ゲームコンテンツ市場は前年比7.0%減も、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調で1.4%増! 「ファミ通ゲーム白書2023」調べ
↑出典:ファミ通ゲーム白書2023

2022年の日本国内ゲーム市場規模は、前年比1.4%増と一定の成長を見せています。2021年は横ばいでしたが、家庭用ゲームハード市場が同3.4%増の2098億円、家庭用ゲームコンテンツ(ソフト)市場が同5.9%増の3893億円と成長。Nintendo Switch向けの大型タイトルが好調だったことや、プレイステーション 5とXbox Series X/Sの普及が進み始めたことが理由と、同書では考えられています。

世界ゲームコンテンツ市場は前年比7.0%減も、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調で1.4%増! 「ファミ通ゲーム白書2023」調べ
↑出典:ファミ通ゲーム白書2023

2022年の国内ゲーム人口は、5000万台をキープしていますが、2021年の5535万人から前年比2.4%減と数字を落としました。Nintendo Switchの大型タイトルが貢献した家庭用ゲームは前年比2.5%増の2856万人と伸びていますが、これまで順調にユーザー数を伸ばしてきたアプリゲームは同7.4%減、“巣ごもり”脱却の影響が大きいPCゲームも同12.2%減でした。

世界ゲームコンテンツ市場は前年比7.0%減も、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調で1.4%増! 「ファミ通ゲーム白書2023」調べ
↑出典:ファミ通ゲーム白書2023

国内オンラインプラットフォームでのゲームコンテンツ市場は、微増ながら1兆6568億円と拡大しています。

ゲームアプリ市場は前年の大ヒットに匹敵するタイトルがなく、前年比4.4%減の1兆2433億円でしたが、変わらず国内市場で大きな割合を占めているようです。PCゲーム市場規模は、大型タイトルの登場や、海外プラットフォームの国内におけるダウンロード販売の拡大を受けて、前年比43.2%増の1892億円と拡大しています。

世界ゲームコンテンツ市場は前年比7.0%減も、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調で1.4%増! 「ファミ通ゲーム白書2023」調べ
↑出典:ファミ通ゲーム白書2023