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「参加することに意義がある」。得てしてスポーツの大会は、順位にも注目が集まるが、ビリでもブービーでも、その一生懸命さに賞賛の拍手で包まれることもある。それはやろうと思ってそうなるのではないはずなのに。
イギリスのユーチューバーが、このマラソン大会を利用して、北朝鮮に入った。彼は、1回もマラソンをしたことがないと自慢する。そういう人でも参加したいと言ったら入れてしまったのだ今回は。一応、イギリスアマチュアマラソン協会には入会して、あとで国際問題にならないような手は打ったようだ。
選手の一人として。4つの注意事項が示された。1:ガイドから離れない。2:ガイドの許可なく撮影しない。
異国の文化の流入と体制批判を警戒している4か条だ。
ただ、ここには落ち度があった。ガイドとの会話の内容だ。
このユーチューバーは、ガイドに聞いた。「金総書記の娘が次の指導者になるのか」。
ガイドが答えられるべくもない。イエスと言って本当の後継者が現れたときの命の保証はない。ノーと答えて、あの次女ちゃんが後継者になった場合の命の保証もない。なんちゅう質問してくれるねん! 腹立たしさと、誰かに聞かれていないか生きた心地がしなかっただろう。
しかし、相手はユーチューバー、すべてをさらけ出す。
平壌にはコロナ禍時期に建設されたと言われる新都市もあった。街は大音量の音楽で溢れていた。だが、高級マンションは誰も住んでいないように見えたとも語る。
実績あってこその人間を入国させるべきである、本来は。でも、1人1人がなにものか調べることがもうできない北朝鮮になっているのかもしれない。
【編集:fa】