【その他の写真:フィリピン警察】
事件は当初、強盗殺人として処理されたが、その後のフィリピン国家警察と日本警察による合同捜査で、金銭トラブルを巡る周到な計画的犯行であることが明らかになった。
被害者の男性2名は、フィリピンに到着した翌日、マニラ市内でタクシーを降りた際に犯人の襲撃を受けた。実行犯は2名で、彼らはオートバイで被害者に接近。至近距離から銃を発砲し、瞬時に2名の命を奪った。犯行後、彼らは被害者の所持品を奪うことで強盗を偽装し、現場から逃走した。
防犯カメラの映像などから、警察は単なる強盗ではないと判断。過去の同様の手口から、強盗を装った計画的な「暗殺」であると結論付けた。逮捕されたフィリピン人の実行犯2名は、金銭を目的とした殺害依頼を受けていたことを自白。その依頼主は、被害者2名と深刻な金銭トラブルを抱えていた日本人男性であった。
依頼主が日本ではなくフィリピンを犯行場所に選んだのは、日本の警察の捜査権が海外には及ばないことを利用し、自らの逮捕リスクを回避するためとみられている。実行犯は、この殺害依頼を2,300万円という巨額で請け負ったと供述しており、事件の背後にある闇の深さを物語っている。
現在、日比両国の警察は協力して捜査を進めており、実行犯のフィリピン人兄弟はすでに逮捕されている。また、暗殺を依頼したとされる日本人男性も特定が進んでおり、国際的な捜査網によって今後の逮捕が視野に入っている。
【編集:Eula Casinillo】