(台北中央社)台湾高速鉄道(高鉄)は20日、日本から導入予定の新型車両の形式名を「N700ST」とすると発表した。第1編成は早ければ今年年末にも塗装作業に入る見込み。
明るいホワイトを基調に、オレンジとブラックのラインが伸びる塗装デザインも公開した。

高鉄は、N700STの「T」は台湾を意味し、塗装は700Tの精神を受け継ぎ、ブランドイメージの統一と継続を図ると説明。車両は東海道新幹線のN700Sをベースにしつつ、高鉄のニーズやイメージに合わせて塗装や車内設備、機能を調整したとしている。

車内にはフルカラーLCD(液晶ディスプレー)や駅への到着を光で知らせる装置、2段式荷物収納スペースを設置。全席にコンセントを備える他、騒音や振動を抑えて快適なサービスを提供するとしている。授乳室には洗面台やベビーチェアを新設する。車いす用スペースは1編成当たり現在の4席から6席に増やし、固定装置も備える。

第1編成は現在製造中で、2026年8月にも台湾に搬入され、試験を行った上で27年下半期に営業運転に投入される予定。計画されている12編成全てが運用されれば、ピーク時の輸送力は約25%増強できるとしている。

新型車両の導入に先立ち、高鉄では車両基地や検査施設の拡張、台北駅に設置しているホームドアの改修、職員訓練などを進めているとしている。

(余暁涵/編集:齊藤啓介)
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