中国では2025年、新エネルギー車(NEV)産業で人材が100万人以上不足し、うち自動運転技術者の供給は需要の38%にとどまる見通しとなっている。

中国国営中央テレビ(CCTV)の報道によると、長安汽車(Changan Automobile)はすでに2026年度の新卒採用計画を策定済みで、スマート化や新エネルギー、ソフトウエアなどの技術・技能を持つ人材採用を引き続き強化する方針。

採用規模を30%以上拡大する計画で、関連学部のある大学20校以上と連携しているという。

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NEVが普及するのに伴い、修理・整備サービスに対する需要も高まっている。複数の中国メディアによると、2024年末時点で中国のNEV保有台数は3140万台に上ったが、専門の整備会社は2万社未満にとどまり、整備技術者は10万人が不足していた。

業界関係者によると、ガソリン車の整備技術者の月給は5000~1万元(約11万~21万円)程度だったが、現在のNEVの整備技術者の月給は8000~1万5000元(約17万~32万円)で、一部の大都市では2万元(約42万円)に跳ね上がっている。しかし、電気自動車(EV)の整備では、電池管理システム(BMS)や高圧電気設備の安全操作といった主要技術を習得するだけでなく、スマート診断機器の使用にも熟練している必要がある。そのため、多くの自動車ディーラーや整備工場が高給を提示しても人材が集まらず、深刻な人手不足が続いている。

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*1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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