【その他の写真:丸山市郎大使(左)とマウンドー市民病院事業責任者のラミン氏(日本大使館提供)】
マウンドーなどラカイン州北部では、ラカイン族系武装組織「アラカン軍」とミャンマー国軍との武力衝突が激化。2019年8月に丸山市郎大使がマウンドーを訪れた際に、外科や救急の施設が足りないと聞き、援助を決めた。大使館によると、このプロジェクトで100万人が恩恵をうける見通しという。
この事業のミャンマー側トップのラミン氏は取材に対し「住民のニーズに応じた支援でとてもありがたい」と謝意を表したうえで、「病院のある地域の治安は安定しており、事業に問題はない」として、戦闘によって病院が被害を受ける可能性は低いと話した。
現在、ラカイン州の北部では2017年にアラカンロヒンギャ救世軍(ARSA)との軍事衝突で、ミャンマー国軍が熾烈な掃討作戦を行ったほか、今年3月以降アラカン軍とミャンマー国軍の戦闘が激化。砲撃などで市民にも犠牲が出ており、外科や救急の医療ニーズは高いとみられる。一方で、内戦中のラカイン州でミャンマー政府を援助することは、国際的に批判もあることから、日本大使館の思い切った決断と言えそうだ。
【取材/執筆:リンニャントゥン・北角裕樹】