ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ。前フィリピン大統領。
なかなか魅力的な御仁だ。

その他の写真:ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ 氏(資料写真)

 前大統領と言っても、まだまだ政治的には力がある。先日も中国の習近平国家主席と差しの会談をした。これは、アメリカとの同盟関係の強化をもくろむ現政権へのけん制の意味を持つとも言われている。

 ドゥテルテ氏の母方のルーツは中国人である。東南アジアの方でありながら、どこか日本人にもいそうな面立ちは親しみを覚える。
彼は親日家でとしても知られるが…個人の好みだからしかたないが、北朝鮮は強烈に嫌いだが、日本・中国・韓国は好きだよ犯罪者じゃなければという主張は、なんか日本も一緒にしないでという感もなきにしもあらず。

 さらに、世界の政治家としていち早く、自分がジェンダーの一人であると認めた、なかなか勇気がある。男気を感じる。今は、今の妻との出会いから「男になれた」のだとのこと。

 彼の政治的経歴は、お調べいただいたらと思う。

 ただ中国・韓国が好きなのに、麻薬撲滅には人一倍力を入れていた。
麻薬王や資金源、密売人、誰一人許さない。投獄はもとより、そんなことをする奴らの命などいらないと言ってのける。麻薬に関しては、人権無視を貫いている。仮にフィリピンの国会議員が麻薬を使用していたら、ハチの巣にされることであろう。麻薬にかかわった人物を殺すのは、警察官だけでなく例えば主婦などの一般人でも可能だ。ぶれないのが、怖いよりも頼もしい。


 そんな人権無視…麻薬商売をする組織に人権なんかいらない…について、アムネスティーインターナショナルや国際連合人権高等弁務官事務所に警告を出されているが意に介さない。決めたことは貫くのだ。

 彼自身も若いころにやんちゃをして投獄を経験している。なんだかそれだけにポイントをあてると、俺も若いころはさんざんな人生だったが、薬だけはやらなかったぜ的な、昔の任侠映画を見ている気持になる。

 彼は、2019年に重症筋無力症を患っていることを公表した。それでも、2022年までの任期を全うして、現在副大統領である娘のサラの参謀として~あるいは影のボスとして存在している。
各国多くの大統領や首相が任期が終わったとあの人は誰になりがちだが、彼は違う。

 フィリピンに、ロドリゴ・ロア・ドゥテルテあり。まだ78歳、持病はあっても老いてはおらず。
【編集:fa】