子宮頸がん検診とはどんなことを行うのでしょうか。多くの女性を検診している、こころとからだの元氣プラザ診療部長・小田瑞恵先生に、子宮頸がん検診の流れと事前の注意点を伺いました。


検診に行く時の服装は スカートが便利です

子宮頸がん検診は、正確な検査のため、生理日を避けて予約しましょう。また、ビデによる洗浄やタンポン、セックスは、子宮口付近の皮膚を傷つける可能性があるので、前日から控えるようにしましょう。
また、内診台に上がる時は更衣室で下着をとります。タオル1枚になることに抵抗のある人は、フレアーやギャザーのスカートで来診すれば、そのまま内診台に上がり、たくし上げればOKです。

以下に子宮頸がん検診の流れの例をご紹介します。施設によって多少異なりますが、大まかな流れは同じです。

1)問診、着替え
問診では最終月経や生理痛の有無など、一般的な婦人科検診で聞かれる内容に答えます。子宮頸がん検診で、ほかの婦人科の病気が発見されることもあるので、気になることがあれば医師に伝えましょう。問診後は、個室で着替え。下着をとって診察室へ向かいます。

2)内診台に腰掛けます
着替えたら、タオルを持って内診台へ。カーテンの有無も、内診台のタイプも、検査機関によって違います。


3)細胞を採取します
内診に先立って、細胞の採取を行います。細胞診とHPV検査を同時に行う場合も、細胞の採取は一度で済みます。綿棒やブラシで細胞を採取するのでは痛みはありませんが、痛かったりする場合は使う器具を変えるなどの方法もあるので、遠慮せずにドクターに伝えてください。

まず、アヒルの口のような金具(クスコ)を挿入して膣壁を広げます。子宮の入口(子宮膣部)は綿棒などで、中に入った部分(子宮頸管)はブラシなどで、細胞を軽くこすりとります。性交渉のある女性なら痛みはほとんど感じません。

●クスコ
子宮の入口を広げる金具。子宮の入口の大きさによって様々なサイズを使い分けます。

●綿棒
子宮の入口の細胞を採取します。

●ブラシ
子宮の中に入った部分の細胞を軽くこすりとります。

4)内診します
細胞を採取したら、内診を行います。内診は、子宮の状態や炎症の有無、大きさや形の異常などを確認するために欠かせないものです。


検診の各段階の意味を知ると、ぐんと検診が受けやすくなるはず。また、検診を無理なく続けるためには、自分自身が抵抗なく受けられる検診機関を選ぶことも大切です。検診機関にもよりますが、検査結果は通常2週間程度でわかります。
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