妊娠超初期症状の見分け方
妊娠超初期症状とは、妊娠検査薬ではまだ判断できない、生理予定日より前におこる妊娠の小さな兆候です。いちはやく妊娠を察知するのはもちろん、妊娠を待ち望んでいる人にとっては過度な期待をかけすぎなくてすむことで、心の余裕も生まれます。
妊娠初期症状と、生理前症状はともに「黄体ホルモン」が作用するためとてもよく似た症状がでます。眠気や倦怠感、便秘や下痢、胸のハリなど、これだけで判断するのはなかなか難しいものです。
下記の3つは、生理前の症状でも起こりますが、妊娠超初期症状の場合、いつもと少し違った症状になります。生理のときの症状を知っておくと、比較して気づくことができるので、自分の普段の生理の状態を把握しておきましょう。
1)下腹部の痛み
生理前は、受精卵が着床しなかったことで、子宮内膜が剥がれるように、子宮が収縮します。そのため、生理前の下腹部痛は、内側にギューッと縮まるような痛みを感じます。
妊娠した場合は、子宮内膜を厚くするために、子宮が膨張します。妊娠初期の下腹部痛は、外側に向かってグーッと広がるような痛みです。また、チクチクした痛みも、妊娠の初期症状のひとつ。
2)食べ物の好みの変化
生理前は、ケーキやチョコレートなどの甘いものを食べたくなります。これは、ストレスの原因となるコルチゾールが、甘いものを欲するから。このコルチゾールは、妊娠しているときも分泌されます。そのため、妊娠していた場合も甘いものが欲しくなるのは同じ。ただ、妊娠中は今まで好きだった食べ物が嫌いになったり、逆に嫌いだった食べ物が好きになったりします。これは、妊娠によりホルモンバランスが変化したことによるもの。生理予定日あたりに食の好みが変わった場合、妊娠の可能性が考えられます。
3)おりもの
おりものは、膣内を清潔に保ち、感染症などから体を守る役割があります。もうひとつは、精子が卵管へ辿りつくようにサポートする役割です。おりものは通常、排卵日あたりに最も量が多く、排卵が終わると量は減ります。
妊娠した場合、排卵が終わった後に一時的におりものの量が減る事は同じですが、生理予定日の1週間前あたりから排卵日前後と変わらないくらいの量が続きます。生理1週間前あたりから排卵日前後とあまり変わらない量のおりものが続いた場合、妊娠の可能性があります。
妊娠超初期だけにおこる症状
生理前と似た症状がおこる場合もありますが、妊娠超初期だけにおこる症状もあります。代表的なものが、「着床出血」。受精卵が、子宮内膜に着床するときに出る出血で、生理予定日の1週間前から、生理予定日までの間におこる場合があります。生理痛のような痛みはなく、生理の経血量と比べて、微量の出血の場合がほとんどです。
また、熱っぽい、寒気、鼻水・喉の痛みといった風邪のような症状、吐き気や、匂いに敏感になる、胃痛、肌荒れ、情緒不安定などの症状もみられるようです。
ただ、これらの症状はいずれも個人差が大きいもの。ひとつの症状だけで決めつけずに、普段の生理前の状態と比較しながら、複合的に判断しましょう。