2023年にドラマ化され、大きな話題を呼んだ『パリピ孔明』が、2年の月日を経て映画『パリピ孔明 THE MOVIE』として戻ってきた。

本作は、なぜか現代の渋谷に転生した三国時代の天才軍師・諸葛孔明が、アマチュアシンガー・月見英子の軍師となり、ともに音楽の力で"天下泰平"を目指すことになるというストーリー。

映画では、日本を代表する3大音楽レーベル「KEY TIME」「SSSミュージック」「V-EX」が頂点を競う史上最大の音楽バトルフェスが開催されることに。孔明と英子も参戦を決めるが、三国時代の孔明のライバル・司馬懿の末裔である司馬潤とその妹でシンガーのshinが立ちはだかる...といった内容だ。

今回は、本作で諸葛孔明を演じる向井理にインタビュー。映画化への思いや、原作の魅力などをたっぷり語ってもらった。

――映画化が進んでいると聞いた時のお気持ちを教えてください

「ドラマの放送中のタイミングで伺いました。その時にはすでにドラマは撮り終わっていて、オンエアを見て"ああ、こんなシーンあったな"と懐かしんでいるタイミングだったのですが、正直最初は嬉しいというよりも、きょとんとしてしまいましたね(笑)」

――それはなぜでしょう?

「ドラマでちゃんと走り抜けたなという思いがあったので、意外だなと。でも、オンエアを見ていくうちに"たしかに映画っぽいな"と思ったんです。画的にも、音楽ものである点でも、スクリーンとの親和性が高いのかもな、と思いました」

――なるほど

「それに、普段会えないアーティストの方々と一緒にお芝居をしたり、フェスを見に行ったりすることがすごく楽しかったので、"またあのチームと一緒に作品が作れるんだな"と嬉しかったです」

向井理「ノーは絶対に言わない」こだわりを持って挑んだ諸葛孔明への思い
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理が語る映画化についての思いとは?
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理が語る映画化についての思いとは?

――撮影は去年の夏頃だったとのことですが、すぐに孔明に戻ることはできましたか?

「はい!もうすぐでしたね。クランクインは、バラエティ番組を撮るというシーンから始まったのですが、ビジュアルが強いので、メイクをしながら徐々にスイッチが入っていって。アスリートの方って、準備のルーティンがあるってよく言いますけど、その意味がよくわかりました(笑)」

――改めて、原作のおもしろさがどこにあるかを教えてください

「タイトルからは想像できない、しっかりしたストーリーというところです。最初、役をいただくまではどんな話か知らなかったので"そんなチャラい役やるんだ"と思っていましたが、読んで見ると孔明や三国志に対するリスペクトもしっかりあって。普通のタイムスリップものとは、また少し違う角度から切り込むところがおもしろいなと思いました」

――演じる上で原作を参考にした点はありますか?

「原作もですが、耳から情報を入れたかったのでアニメはすごく見ました。

決して真似してはいないですが、落ち着きのある性格や言動、しゃべり方は参考にしました。監督からは"1人だけ大河ドラマの演者が入っている感じで"と言われたので、そこも意識しました」

向井理「ノーは絶対に言わない」こだわりを持って挑んだ諸葛孔明への思い
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理
向井理「ノーは絶対に言わない」こだわりを持って挑んだ諸葛孔明への思い
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理

――ドラマの放送がスタートする前のインタビューの際に、"どうして僕にオファーが来たのか、今でもよくわからない"とおっしゃっていた向井さん。2年、この役を続けてきた今、その理由はわかりましたか?

「いや、未だにわからないです。ただプロデューサーさんとは、Netflixの『First Love 初恋』や映画『イチケイのカラス』などでご一緒させていただいていたんです。なので、その縁はあるのかなとは思いますけど、それ以外はわからないです。こういう役はめずらしいので、僕をいじってくれるというのはすごくありがたいな、と思います。シリアスなものばっかりになるより、こういう役も"こいつだったらおもしろくしてくれるんじゃないか"と思っていただけたことはすごく嬉しいです」

――映画にはサプライズメンバーが勢揃いしていました。特に印象的だった方は?

「上戸彩さんですかね。もともとアニメを見ていたみたいで、ドラマ版の際に"やるんだ!?"と連絡をしてきてくれたんです。そういう話をプロデューサーにしたら、オファーしたらしくて」

向井理「ノーは絶対に言わない」こだわりを持って挑んだ諸葛孔明への思い
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理

――現場での上戸さんは、どのような印象でしたか?

「普段の上戸さんとは全然違う、テンションが高くて抜けいてるようなキャラクターだったので、現場では"これでいいのかな"とすごく悩まれていました。ただ、渋江監督は少し人と違う感性の持ち主で、僕自身ドラマの時から"わからないけど、とりあえず言われた通りやってみよう"というスタンスでやっていたので、"大丈夫、俺もわかってないから"と声をかけました」

――「わかってない」って向井さんが言うなら安心するでしょうね

「正直、全然わからないままやっても、ドラマのオンエアを見たときに"あ、こういうことをやりたかったのか"とはっきりわかったんです。今回の円形ステージでのラップシーンも、ミュージックビデオのようですごく素敵なので、ぜひとも注目してほしいです」

――とりあえずやってみる、のスタンスで望まれたんですね

「はい。

ドラマの時から、監督に対してアイディアは出すけど、ノーは絶対に言わないと決めていました。そういう意味では、僕がどうこうというより、監督の采配がハマったんだなと思います」

――最後に映画版で孔明がどんな風にパワーアップしているのか教えてください

「孔明はすでに完成した状態で現代に転生してきていると思っていますが、周りのキャラクターがすごく成長しているので、そこは楽しんでほしいですね。特に萌歌さんが演じる英子はキャラクターとしても、萌歌さんご自身としてもステップアップしているなという印象です。あとは、見どころとして数分に1組の割合でアーティストが出ているので、細かいところまで探して楽しんでもらえたらと思います」

向井理「ノーは絶対に言わない」こだわりを持って挑んだ諸葛孔明への思い
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理
映画『パリピ孔明 THE MOVIE』主演・向井理

文・撮影=於ありさ

映画情報

『パリピ孔明 THE MOVIE』
2025年4月25日(金) 全国公開中
(C)四葉夕ト・小川亮/講談社 (C)2025「パリピ孔明 THE MOVIE」製作委員会

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