【連載:マーケティング用語・施策の基礎解説】

本連載では、国内外問わず通用するマーケティング施策を取り上げ、インバウンド対策にも役立つヒントをお届けします。

※本記事は、2022年7月29日に掲載した記事を一部修正の上、再掲しています。


ニューヨークタイムズは2022年7月11日、"Restaurants Face an Extortion Thread: A Bad Rating on Google" (レストランはGoogle上での「悪い評価」という恐喝に直面している)と題した記事を公開しました。

記事によると、レストランに星1の評価をわざと投稿し、その評価を消す条件としてギフトカードを要求するという恐喝行為があったそうです。

Googleもレビューを削除したり、適切な対処を呼びかけたりと対応に追われています。

【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、...の画像はこちら >>

カンファレンスについて詳しく見てみる

    目次

  • 低評価レビューで恐喝するユーザー…店舗の適切な対応は?
    • 口コミやユーザーをGoogleに報告するには?
    • 今後の課題

低評価レビューで恐喝するユーザー…店舗の適切な対応は?

アメリカやイギリスでは、Googleに低評価のレビューを複数書き込み、それらを削除するかわりにギフトカードなどを要求する恐喝事例が確認されています。

もしこのような悪質な行為を受けた場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

GoogleコミュニティーマネージャーのKara氏は、2022年7月15日に“Update on one-star review scams”(星1レビュー詐欺のアップデート)という投稿で、こうした詐欺行為を行う人に対しお金を払わないよう呼びかけています

Kara氏は、このような脅迫的なレビューは実際の体験に基づく評価というGoogleのポリシーに明確に違反しており、これらの悪質なレビューを阻止し、危険にさらされている店舗を守る意向を示しました。

また、もし自分の店舗が脅迫されたら、Googleのサポートチームに連絡するよう呼びかけました。そうすればこのようなレビューはGoogle側が削除するとしています。

口コミやユーザーをGoogleに報告するには?

Googleは、こうした問題が発生した場合の窓口をいくつか用意しています。

口コミを通報する場合、ユーザーを通報する場合、業者を通報する場合などで窓口が分かれていますので、報告したい内容によって使い分けてください。

  • 口コミの通報(Googleマップ)
  • 口コミの通報(Googleビジネスプロフィール)
  • 投稿者の通報
  • 法的理由の報告
  • 悪質な業者の通報

今後の課題

低評価を通じた店舗への脅迫は、店舗だけでなくGoogleというプラットフォームへの攻撃でもあり、Google側もさまざまな対応をしています。

現在でも機械と人間が複数の角度からポリシー違反の口コミがないか調査しています。また先述の通り店舗側からも削除要請ができ、一般のユーザーもGoogleに報告できます。

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、悪質な攻撃への対応策は
口コミ管理の仕組み:編集部作成
▲口コミ管理の仕組み:編集部作成

このようにGoogleも対策をしていますが、不正をする側もさまざまな手口を使い「いたちごっこ」の様相を呈しており、根本的な解決には至っていません。

被害に遭ったヒューストンのレストランでは、Googleヘルプに被害を投稿してから12日後にGoogleは5つのレビューを削除したものの、新たに7つの星1レビューが投稿されてしまったそうです。

膨大なデータがあることからGoogle側も対策しきれない部分があるので、店舗側も評価や口コミを定期的にチェックし、悪質なものを随時Googleに報告していくとよいでしょう。

<参照>
The New York Times:The Google One-Star Review Scam Targeting Restaurants
Search Engine Land:1-star review attacks plague restaurants on Google

インバウンド対策にお困りですか?
「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!

訪日ラボに相談してみる

【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、悪質な攻撃への対応策は

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
  • 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、悪質な攻撃への対応策は

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生

「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月前編】最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、悪質な攻撃への対応策は

訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月前半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。

→最新の「観光白書」公開!インバウンドに関わる政策の変更点を徹底解説 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月前編】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

「★1レビュー消してほしいなら金を払え」と恐喝…海外で波紋、悪質な攻撃への対応策は

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる

編集部おすすめ