今回紹介するのは、犬好きな人にぜひ知ってもらいたい試み。
保護犬たちと一緒にコワーキング施設で仕事をしながら社会貢献にもつながるサブスクリプションサービス「ポーワーキング」だ。
保護犬の犬材派遣会社のBuddiesは、国際色豊かなコワーキング・シェアオフィスのBLINK六本木で、毎週木金12時から18時まで、保護犬とふれあいながらリモートワークができるサブスクリプションサービス「ポーワーキング」の提供をスタートした。

「ポーワーキング」とは、肉球を意味するPaw:ポーと、共働を意味するCo-working:コワーキングを合わせ、「肉球とともに働く」を表現した造語。
ポーワーキングサービスは、月額4,500円(税込)からのサブスクリプション形式だけでなく、単発利用のドロップインも1,000円(税込)から体験することが可能となっている。
動物福祉向上が進む海外世界では、生産性の向上やストレス低減などといったアニマルセラピー効果が認められていることから、犬と一緒に働くことができる企業や取り組みが増加している。
たとえばAmazonでは犬との同伴出勤を推奨していたり、Uberは譲渡対象の保護犬たちを、近隣のオフィスに届けるサービス「Uber Puppies」を展開している。
しかし国内では、「犬と働ける場所」は言うまでもなく、日常的に「犬とふれあえる場所」も、多くは存在していない。
一方、犬好きの人の7割は、住宅や仕事、年齢などの問題で犬を飼うことを断念していると回答しており、犬を飼いたくても飼えない人たちが、犬とふれあうことができる機会は著しく不足している。
また、欧米諸国では犬猫の生体販売が禁止されたり、保護動物に関する支援事業を行う企業も増加している。
国内でも、動物愛護法が改変されるなど、動物福祉向上の機運は高まってきてはいるが、保護動物の認知度やイメージは、海外におけるそれらの基準より大きく下回っているのが現実だ。
保護犬とのふれあいの機会を提供Buddiesでは、人は犬と働くことによりリラックス効果や生産性の向上が得られることに着目し、「ポーワーキング」サービスを開始。
その結果、過去の「犬材派遣」活動および「ポーワーキング」サービスにより、利用者だけでなく、保護犬のストレス値も、ふれあい後におよそ半減することも確認している。

さらに、保護犬との日常的なふれあいの機会をより多くの人に提供することで、人々の保護動物に対する認知度やイメージが同時に改善されることも期待される。
保護犬と触れ合いながらのリモートワーク。一度試してみたいものだ。
BLINK六本木
所在地:東京都港区元麻布3−1−6
公式サイト:https://ja.blinkcommunity.com
(Yuko Ogawa)