陶芸と漆芸、それぞれの領域で独自の美を追求してきたふたりの作家が、銀座・セイコーハウスホールに集う。

7月17日(木)から開催となる「佐藤亮・荒川文彦二人展」では、九谷五彩の色調で心象を描く佐藤氏と、金属線や塗り分け技法で立体表現に挑む荒川氏の“対話”が展開される。

異なる素材がひとつの空間で響き合う、現代工芸の“間(あわい)”を楽しみたい。

色絵磁器と漆芸、異なる素材が響き合う

陶芸家・佐藤亮氏と漆芸家・荒川文彦氏。工芸の盛んな石川県を拠点に活動する二人が、それぞれの素材と向き合いながらも、造形や線、色彩の共通点を見出し、対話するように制作した作品が並ぶ本展。

佐藤氏は、轆轤(ろくろ)と手捻りによる造形と、九谷五彩の深みある色調で、心象を風景として描く色絵磁器を制作。一方の荒川氏は、漆の艶やかさを活かしつつ、金属線や異なる塗り分けを駆使して現代的なフォルムを追求している。

色絵八稜平鉢「白雨」40×40×高さ7cm

乾漆八角盛器「宇宙(そら)へ」33.5×33.5×高さ10cm

素材の違いを超えて、表現の深度で交わるその作品群には、互いの世界に“遊び”を見出す柔らかな親和性が感じられる。

息の合った二人の軌跡と、最新作を展示

会場では、陶筥「風花」や色絵八稜鉢「風あつめ」、乾漆八角盛器「宇宙へ」など、両作家の近年の代表作が揃う。また、杯や盃、フリーカップなど、日常に寄り添う器も出品予定だ。

7月19日(土)14時からは、作家によるギャラリートークも開催。制作の裏側やテーマについて、本人たちの言葉で聞く貴重な機会となる。

色絵と漆が織りなす、“美の対話”に触れる時間を

同じ石川の地で技を磨いてきた陶芸と漆芸。それぞれの道を極めた二人の作品が、銀座のセイコーハウスホールで交わる。

色彩と造形、質感と空間──そのあわいを行き来しながら、現代工芸の豊かさを静かに語りかけてくれる展示会。作品と対話するように、ゆっくりと味わってみては。

佐藤亮・荒川文彦 二人展 ―色絵と漆の間(あわい)に遊ぶ―
会期:7月17日(木)~27日(日)
会場:セイコーハウスホール
所在地:東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス 6階
時間:11:00~19:00(最終日は17:00まで)
休業日:無休
入場料:無料

和光 公式サイト:https://www.wako.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/art_wako_ginza_tokyo/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000291.000025779.html

(山之内渉)

※営業時間および催事は予告なしに変更する場合がある

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