!注意!
物語面には触れませんが、本記事の性質上、序盤に訪れるフィールドを取り上げる形となります。その点にご注意ください。


Wiiソフトの中でも、屈指の名作RPGとしてその名を馳せた『ゼノブレイド』。独自性の高い世界観や設定を活かした物語、リアルタイムに変化する戦局を見極めるバトルなど、多彩な魅力が多くのユーザーを惹きつけました。

二柱の巨大な神が争った結果、共に躯となったその上に大地が広がり、雄大な自然と多くの動物たちが生きる世界が誕生。これまでにない冒険の世界を提供した『ゼノブレイド』は、その舞台設定も実にユニークでした。

このユニークな設定を大胆に活かしたフィールドは個性的で、現実世界ではお目にかかれない景観が随所に見られます。Wiiの描画性能は決して抜きんでたものではありませんが、本作だからこそ描ける景色の数々がユーザーの心を大きく揺さぶり、記憶に残る情景を画面の中に刻みました。


そんな『ゼノブレイド』の登場から約10年の時を経て、多彩なパワーアップを遂げた『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』が、ニンテンドースイッチに登場。より遊びやすくなったUIや新たな追加ストーリーなども見所ですが、一目で即分かるのはビジュアルの強化。全体的に美しくなったのはもちろん、主要キャラのモデリングも一新されているので、見栄えが大きく進化しています。

そこで今回は、当時遊んだユーザーの記憶に刻まれた景色がどのように生まれ変わったのか、その絶景の数々を紹介するフォトレポートをお届けします。リアルとはひと味違う、『ゼノブレイド』のフィールドがもたらすダイナミックな情景や、時間の移り変わりで表情を変える空と大地の姿など、たっぷりとご覧ください。

なお、中盤以降のネタバレを避けるため、「燐光の地ザトール」までの景色をお届けします。
また、この時点で仲間になるメンバーなども映り込んでいるので、今後プレイ予定がある方はお気をつけください。

冒険の幕開け直後から、世界の美しさに釘付け! まずは「コロニー9」周辺をご紹介

この世界が生まれるきっかけとなったのは、巨神と機神の激突。このシーンもグラフィックが向上した恩恵を受けており、ゲーム開始直後からテンションが上がります。が、今回の注目点は絶景! プロローグなどは一気に飛ばし、まずは冒険の始まりである「コロニー9」の周辺に迫ります。

本作の主人公・シュルクの初登場シーン。景色という意味では限定的ですが、印象深い場面です。
オリジナル版を知る方ならば、トンボの美しさにも驚いたことでしょう。

最初のバトルが終われば、自由な探索の幕開け。その始まりの地は、豊かな自然に囲まれています。

コロニー9に向かう途中のトンネル。何気ない場面ですが、冒険を予感させるシチュエーションとマッチし、気分が上がります。

コロニー9の周囲は、四方を岩壁に囲まれており、自然の要衝とも言える地形になっています。
かつての住人たちは、防衛のしやすさからこの場所に街を築いたのかもしれません。

四方が壁に囲まれているとなれば、手薄になりがちなのは上空。ですが、対空装備もしっかりと用意されています。その見た目も、歴史を感じさせますね。

街の下は水源地なので、環境的にも恵まれています。

夕暮れ時、茜色に染まる街並みも見応え十分。


「テフラ洞窟」の入り口近くは、街を一望できる絶景スポット。建物の位置までしっかり分かります。

ちなみに、展望台から見た街並みはこのような感じに。位置的にはこちらの方が近い分、街の存在感が際立ちます。

同じ場所で、夜を迎えてみました。エーテルランプが輝いているため、深い時間でも十分な明るさがあります。
夜道も危なくなさそう。

対空砲も、コロニー9の見所のひとつ。本来なら入ってはいけない場所かもしれませんが、だからこそ足を運んでみたくなるもの。

後ろを振り返ると、居住区の街並みが見えます。水源地を経由せず、居住区からジャンプを駆使してたどり着くことも可能です。

初のダンジョン探索となる「テフラ洞窟」。あまり広くはありませんが、ここも侮れないスポットです。

まずは、この「テフラ大空洞」がお勧め! 日の光が射し込むと、思わず目を奪われてしまうほど。

「ヴィリア湖」も、幻想的な雰囲気が味わえる名所です。モンスターさえいなければ、のんびり過ごせるのに・・・。

また、洞窟経由で行ける「シリンダー格納庫」も、絶景ポイントのひとつ。洞窟前よりも更に高い位置にあるため、街がミニチュアサイズのようです。3つの対空砲もばっちり拝めます。

四方を囲む崖からは、力強さが感じられます。この壁が、住人たちを守ってくれたのでしょう。

そして洞窟を抜けると、機神界を一望できるスポットに到着。あの躯もまた、この世界を構成する大地の一部です。

ちなみに、洞窟を抜けたばかりの場所は「膝頭の丘」。

地形としては小さめですが、機神界側に遮蔽物が一切なく、開放感が半端ありません! 崖に囲まれて始まり、狭い洞窟を抜けたその先で、独特な世界の在り方を感じさせるこの演出。非常に憎いばかりです。

しかし、それはまだ『ゼノブレイド』の片鱗に過ぎません。この直後に更なる洗礼が待ち受けており、Wii版のプレイ時には度肝を抜かれました。その新たなるエリアの絶景も、引き続きお楽しみください!

<cms-pagelink data-text="「巨神脚」も絶景だらけ!" data-page="2" data-class="center"></cms-pagelink>

『ゼノブレイド』だからこその絶景が、「巨神脚」を彩る!

「膝頭の丘」で開放感を味わった直後に、世界の広がりとダイナミックな景観を同時に叩きつけてくる「巨神脚」に到達!

本作が初めて見せた平原の広がりを通じて、この世界の圧倒的なスケールの大きさを実感させられます。また、躯の上だからこその雄大過ぎる景色もインパクト抜群で、この光景を見た瞬間に冒険心が一気に加速したのを覚えています。

フィールドはエリア単位で区切られており、ロード無しの地続きな世界ではありません。しかしこの壮大な世界は、オープンワールドRPGでもなかなか味わえない、圧倒的な景観でした。

それが『ディフィニティブ エディション』となったことで、より鮮やかな世界を構築し、かつて味わった衝撃が鮮やかな形で甦りました。画像も十分見応えがありますが、ゲームプレイの景色として味わうと、雄大さや迫力がより感じられるので、機会があればぜひ直接味わってください。

ですが今は、画像で『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』のダイナミックな景色を伝える他ありません。この「巨神脚」は広大なだけあって見所も多く、モンスターの生息地域と結びついた場所も少なくありません。クエストにも関連する「ターキンの本営」もそのひとつ。

「ターキンの本営」には、見張りや巡回役の姿もあり、彼らなりの社会形勢を垣間見ることができます。景色と生態の組み合わせという視点も、味わい深いものです。

群れには当然ボスもいます。こちらのLVによっては、「風来のアルフィード」も十分な強敵。物見遊山ついでに倒そう、みたいな気軽な気分だと返り討ちに遭う可能性も。

躯の上という形状のため、立体的な地形も多く、時にはダイナミックが過ぎる場所も。巨神の躯、恐るべし。

時には、細長い洞窟も待ち受けている「巨神脚」。狭苦しく、視界も限られている通路を抜けると・・・。

ご褒美のような光景に出くわすことも! 「巨神脚」の景色を独り占めするような、贅沢な眺めです。ちなみにここは、秘境のひとつ「崇拝者の楽園」。

シュルクたちが駆け抜けてきた平原も遠くに見えます。上空には、巨神界と機神界を繋ぐ「大剣の渓谷」も窺え、壮大な世界を改めて実感するばかり。

背後を振り返ると、更に険しい岩肌が広がっています。

同じく「崇拝者の楽園」の景色ですが、こちらは夕暮れ時。時間の移り変わりが、心を揺さぶる情景を引き出します。

昼と夜の境目を目撃。忘れられないひとときです。

こちらも高台からの景色ですが、「開拓者の展望台」も見逃せない絶景ポイント。

眼下に湖が広がっており、対岸の地形も迫ってくるような存在感を見せています。

夕暮れや夜景も、やはり映えますね。

ダイナミックさでは、こちらも外せない「ラセン谷」。その名の通り螺旋状なので、上下の層を繋ぐ役割も果たしてくれます。

<cms-pagelink data-text="「コロニー6」周辺から、「燐光の地ザトール」まで一気にお届け!" data-page="3" data-class="center"></cms-pagelink>

「コロニー6」の景観は、恐ろしさと隣り合わせ!?

「コロニー6」の周辺なら、まずは「物見の三叉路」付近が圧巻です。

ここも機神界を一望できるスポットですが、特に見所なのはこの直下。

細く張り出した大地が蜘蛛の糸のように広がっています。ちょっとした衝撃で崩れてそう・・・!

しかも、そこから下に巨神の躯はなく、遙か下方にある水面が広がるばかり。万が一足を滑らせたら・・・と思うだけで、背筋が縮みます。

もちろん、この道も実際に歩けます。夜でも明るめなのが幸いですが、恐ろしさはまったく目減りしません。出来るだけ道の真ん中を歩きたい!

道を渡りきると、コロニー6の排水溝に到着。ここからは、地下の世界に足を踏み入れます。

狭くて暗い坑道が続きますが、豊かな景色を垣間見ることも。「光ゴケの地底湖」は、穏やかな光でシュルクたちを迎えてくれます。

ちなみに手強い敵が生息しているので、観光の際は要注意!

坑道を抜けると、中央採掘場に到着。ファンタジー色の強い景観も多めですが、こういった文明の片鱗を見せる世界観も、『ゼノブレイド』らしい点です。

ちょっとよそ見をすると落下死する危険性は、「物見の三叉路」と同様です。こちらは一応地面が見えるとはいえ、この高さでは即死待ったなし。

昼と夜とでは大違い! 留まることのない美しさに惹かれる「燐光の地ザトール」

更に足を伸ばすと、「燐光の地ザトール」に着きます。全体的にどんよりとしており、景観が良さそうな印象はありません。

ですが、それは昼に限った話! 夜になると木々に光が灯り、世界が幻想的な雰囲気に包まれます。

まさしく、「燐光の地」に相応しい光景です。

水辺の近くの高台にも、光を讃えた木々が。美しさに、つい引き寄せられてしまいます。

ですがよく見ると、LV80超えの敵が待ちかまえており、うかつに近づけばあっさり全滅コース。この美しさは、まるで誘蛾灯の如く。

夜が深いと赤い光も立ち上りますが、5:00を過ぎた頃には木々の燐光のみに。静謐な雰囲気が漂います。

「宣誓の聖所」の先には、シュルクたちが目指す巨神の上層へと至る道が。

「燐光の地ザトール」の最後は、姉妹像の最上部からお届け。妖しくも美しい燐光とも、これで一度お別れです。

ここから先は巨神の胎内を進むため、これまでとはまたひと味違う景色が広がります。

時に大自然の息吹を感じ、時に躯の上の大地だからこそのダイナミックさを醸しだし、またファンタジックで幻想的な一面も覗かせる『ゼノブレイド』の世界。その魅力をリマスターで一層磨きをかけた『ディフィニティブ エディション』の光景はいかがだったでしょうか。

この先も圧巻の景観などが目白押し! ですが、コロニー6への扉も開き、「あっちも行きたい、これもやりたい」と、嬉しい悲鳴を上げるタイミングでもあります。探索が楽しい、育成もしたい、クエストも取りかからねばと、『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』に明け暮れる日々はまだまだ続きそうです。

そんな忙しない日常の中で、ふと足を止めて景色を眺めるのも贅沢なひととき。いつか思い出になる風景を、『ゼノブレイド』の中で味わってみるのも一興ですよ。