想いのこもったコンセプト、こだわりの詰まった機能性、ひねりの効いたデザインなど、どこか“センスフル”な要素を感じるプロダクトを、ひとつずつご紹介していきます。
yolの「ilk bag」
「yol(ヨール)」の「ilk bag」(税込3万4100~5万5000円)は、ブランドを代表するアイテムの1つ。ころんと丸いフォルムの柔らかさを、レザーの質感とゴールドカラーのパーツが引き締める、使いやすい巾着バッグです。
「ilk」とは、トルコ語で「初め」という意味を持つ言葉。
「ブランドのデビューを飾る1作目は、人生の中でどこか身近で安心するものを作りたい」という考えから、ディレクターの自身にとっての「安心感」をテーマにしたそうです。

一般的な巾着バッグと少し違うのが、厚さ1.5cmほどのsole(底)部分。ラフな印象になりすぎないよう、あえて高さのある底を作り、自立するスタイルに仕上げたといいます。
ブランドロゴも、この部分に小さく刻印。普通に持っている限りでは見えないけれど、自分だけは知っていて、たまにチラッと覗く、このさりげなさがたまりません。
口が大きく開いて、使い勝手も抜群

バッグ本体のサイズは、横幅18cm×高さ17cm×マチ16cm。
表側の素材は牛革、カラーはBlack/Whiteの2色展開です。『Black』ならモードに、『White』なら柔らかな印象に。


コンパクトサイズながらも口が大きく開くので、見た目以上に荷物がしっかり入ります。
お財布にハンカチ、メイクポーチといった、お出かけの必須アイテムはまず問題なし。
小さな内ポケットも備わっているから、迷子になりがちな鍵やリップなどを入れておくのにも◎

全長およそ1mのストラップは、片方に寄せれば肩掛けも可能です。
バッグ本体が少し斜めに傾いて、ちょっと抜け感のあるこなれたスタイリングに仕上がりますよ。
パーツ次第で雰囲気がガラッと変化

このバッグの何よりの特徴ともいえるのが、ストラップ部分に取り付けられている真鍮製のゴールドパーツ。
種類は、細長い筒状の『Düz M』と『Düz L』、プレート状の『memeler』、少し歪なたまご型の『tohum』の4タイプがラインナップしています。
あくまで“付属の部品”ながら、これだけでも十分な存在感。まるでジュエリーを身につけているかのような、洗練された印象を与えてくれます。

このパーツ部分を手がけているのは、yolディレクターのパートナーでもある、ジュエリーブランド「Naotokojima」の彫金師兼デザイナーさん。

それぞれに職人の手仕事のあたたかみが漂い、同じ形でも少しずつ違った表情が感じられます。
パーツ単体でも販売されているので、好みに合わせて付け替えることも可能です。

素材は真鍮ですが、18金コーティングが施されているため劣化しづらいのだそう。
革が柔らかくなっていくのを感じながら、長く愛用できるのがうれしいですね。
パーツを取り外してネックレスとしても使えちゃう!

そしてこのゴールドパーツは、別売りの「leather necklace short/long」(各 1万5400円)と合わせることで、ネックレスにもなるというのがとってもユニークなんです!

たとえばlongタイプを二重にして『Düz M』に通せば、シックなチョーカーに早変わり。
1つのアイテムから、何通りにも楽しみ方が広がります。
提灯みたいな巾着バッグは、和装とも好相性◎

カジュアルにはもちろん、上品なムードにもマッチするyolの「ilk」。
結婚式などのパーティーシーンに使う人や、フォルムが提灯に似ていることから、浴衣や着物合わせを楽しむ人もいるそうです。
お出かけの新しい相棒に、チェックしてみては?
yol「ilk bag」
About「yol(ヨール)」
2022年9月にローンチした、バッグとジュエリーのブランド。
女子美術大学・ファッションテキスタイル領域を卒業したディレクターのfukoさんが、アパレル勤務を経て、ジュエリーブランドのビジュアルデザインやPRを担う傍らにスタートしました。
ブランド名の「yol」とは、「道」を意味するトルコ語。
“家を出て、道を歩き、あなたが何かと出会う最高のきっかけとなりますように。今日という一日の、側にいる心強い相棒のような存在となりますように”と、道を歩む全ての人へ願いを込め、身につける人にとってお守りとなるようなアイテムを制作しているといいます。
ディレクターのパートナーは、ジュエリーブランド「Naotokojima」の彫金師・デザイナー。1作目のバッグ「ilk」の留め具や、2023年夏に登場した新作「cotton stone bag」の持ち手・留め具は、2人の共同制作によるものです。
ちなみにトルコは、fukoさんがコロナ禍のために行きたいけど行けなかった、憧れの場所。
自分の足で歩みたい、外へ飛び出したいという思いが、自身の作品に対する願いと合致し、この土地の言葉をブランド名に選んだそうです。