今回紹介するのは加藤美紀さん。
では早速作品をご覧ください。
「雨桜(あめざくら)」(2013+16年 ワトソン紙、ガッシュ)

「夏の行方(なつのゆくえ)」(2015年 和紙(雲肌麻紙)、ガッシュ)
「美しい!」もうほんとこれ!
加藤さんの作品は脈々と続く日本画における美人画のテイストを感じさせつつも、描かれる女性は現代にマッチした顔立ち。背景に描かれているモダンな建物や伝統建築と重なることで絶妙な世界観が広がります。

「日ノ本(ひのもと)HINOMOTO」(2016年 ワトソン紙、ガッシュ)

「春酔 (はるよい)」(2015年 ワトソン紙、ガッシュ)
そして女性が着ている着物がバラエティ豊かでファッション性が高いのも観ていてとても楽しくなってきます。かつて浮世絵の美人画がファッション誌の代わりとして浸透していたように、加藤さんの作品が描く着物姿もまた、心をワクワクさせてくれます。
描かれる女性の幾重の感情が重なり合い、その感情が表情に出ているようで、一つの作品からストーリーを探りたくなってくるところもすごくステキ。

「風・花(かぜ はな)」(2012年 ワトソン紙、ガッシュ)
ホームページにはこの他にも過去作品が数多く紹介されていますので是非チェックして見てください。
加藤さんは2016年10/28(金)~11/19(土) の期間ニューヨークで開催されるグループ展「TENGAI 3.0」展(hpgrp GALLERY NY) に参加されるとのことで、今後の活躍もとても楽しみ。今後もJapaaanは注目していきたいと思います。
■加藤美紀
加藤美紀ホームページ
略歴
埼玉県生まれ
1996 女子美術大学絵画科洋画専攻卒業
1996~1999年 ステーショナリー制作会社勤務
1999~ フリーのイラストレーターとなる
2012~ 画家活動を本格化中
風景は移り変わり、二度とない物語を紡いでいる。
私は今残る古いものが好きだ。
歴史的に価値あるもの、災害や戦争で壊れ何度も再建されたもの、ただ一人が大切にしている小さなもの
風景には時代や国や人々の思想が表れている。
愛され大切にされているものは素朴な良心の形。
それを描くことで日本の美点を見つけ、私の物語をひっそり記す。
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan