まずは江戸時代の浮世絵師・歌川国芳が描いたこちらの浮世絵をご覧ください。

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歌川国芳 画

これ、急に雨が降ってきたところを、狸の金玉を傘代わりにして、しのいでいるのです(ですね、お下品極まりないですね)。
こういった狸の金玉を誇張して大きく描いた作品は江戸時代の浮世絵に多く見られます。

タヌキの金玉はなぜ大きいの?誰がいつ最初に言ったんだ問題を解決(実際は小粒)


歌川国芳 画

一昔前に替え歌でもありましたよね。「たん たん たぬきのキンタマは~ 風もないのに ぶ~らぶら…」こういったように、狸の金玉はなぜ大きいとされているのでしょうか?

■狸の金玉は実際には小さいんだゾ

実際に狸の金玉が大きいのであれば、大きく描かれる理由は簡単なのですが、狸の金玉は実際には小さいです。人間の小指程度しかないと言われています。

■狸の金玉 八畳敷き

みなさんは「狸の金玉 八畳敷き」という言葉を聞いたことがありますか?これは、狸の金玉(の袋)のように大きく広がったものに対しての例えで使われるのですが、この言葉が実は「狸の金玉は大きい」と言われるようになったきっかけなんです。

「狸の金玉 八畳敷き」。この言葉がどのようにできたかと言うと、江戸時代の金細工の職人が金箔を作る際に、4gにも満たない金を狸の皮で包んで叩くと、その金が八畳敷きの大きさにまで広がるということから、大きく広がったものの例えに使われるようになったと言われています。要するに狸の皮はよく伸びるんです。

ですので、

狸の皮すごい伸びる → 狸の金玉の皮すごい伸びる → 狸の金玉の袋大きい → なら、中身も大きかろう

または、

狸の金箔 八畳敷き → 狸の金玉 八畳敷き

というように変換されていったのだと推測します。どちらにせよ下ネタ好きな人物が言葉遊びでやらかした結果、広まったものだと考えられます。

タヌキの金玉はなぜ大きいの?誰がいつ最初に言ったんだ問題を解決(実際は小粒)

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■信楽焼の狸の置物から広まった説

狸と言えば、信楽焼の狸の置物を思い浮かべる人も多いと思いますが、あの置物も金玉を大きく誇張して作られていますよね。

タヌキの金玉はなぜ大きいの?誰がいつ最初に言ったんだ問題を解決(実際は小粒)


Amazonより

狸の金玉大きい問題は、信楽焼の置物から広まったのかとも考えましたが、実はあの置物は明治時代に藤原銕造(ふじわらてつぞう)という陶芸家によって初めて作られたものなので、江戸時代の金細工の職人の説よりも後になるんです。


ちなみに狸の置物は縁起物で、金玉の袋が大きいのは金運を願っているため。金が玉(たま)りますように。

■まとめ

”狸の金玉が大きい”と言われるのは、江戸時代の金細工の職人の言葉に端を発してできたものだったんですね。

江戸時代は判じ絵などからもわかるように言葉遊びがとても盛んでしたから、そういった文化の絡みもあって人々は面白おかしく、ユーモアたっぷりに使っていたのでしょう。

最後に、以前紹介した歌川国芳のタヌキ特集をどうぞ!

歌川国芳お下品すぎwww 国芳が描いた狸絵が尋常じゃないほどやらかしている件

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