
新型コロナウイルスのワクチンが、早ければ2021年2月下旬より日本で接種が開始される。菅義偉首相が21年1月4日の会見で表明した。
コロナの感染拡大を止めるうえで期待されるワクチンだが、その副反応を恐れて「接種しない」と主張する人が、ツイッターやインターネット掲示板で見られる。ただ、接種が始まった米国ではこれまで、深刻なアレルギー反応である「アナフィラキシー」を起こした割合はわずか0.001%にとどまる。それに、他の感染症のワクチン接種結果を見ても、副反応ゼロとはいかないようだ。
インフル、三種混合、日本脳炎でも「副反応」報告厚生労働省によると、ワクチンを接種した際に生じることがある「副反応」では、発熱や注射した部分が腫れるといった比較的軽く、短期間で治るものが多い。ごくまれに、重いアレルギーなど重症の副反応が起きることがあるという。
たとえば、インフルエンザ。厚労省の報告書によると、2019年10月1日~20年4月30日のインフルエンザワクチンの推定接種者数は、5649万6152人だ。副反応疑い報告数は、製造販売業者及び医療機関からの報告を合わせて333件あった。計算すると、0.0006%となる。うち、重度のアレルギー反応「アナフィラキシー」の可能性があるものが22例(0.00004%)。死亡例も6件あるが、専門家の評価によれば、4症例はワクチン接種と死亡との因果関係は不明であるとされ、2症例はワクチン接種との因果関係は否定的であったという。