「立ったまま履ける」だけじゃない。今見直したい、春のスニーカ...の画像はこちら >>

春は足元が軽くなる季節。 
気温も上がり、通勤や通学、子どもの送り迎え、買い物や散歩まで、自然と歩く時間が増えていきます。

そんな中、「そろそろ新しいスニーカーが欲しいな」と思った頃には、人気モデルや定番カラーは完売していることも少なくありません。

実はスニーカーの流通は季節先行が基本。
本格的な春を迎える前から、靴業界では新作の予約や仕入れが進んでいます。
そのため、春の中盤~後半に入る頃には、すでに「サイズがない」「売り切れだった」という事態が起こりやすいのです。

特に注目を集めているのが、立ったまま履けるスニーカー。
靴紐を結ばず、スリッポンのように履けるのに、しっかり歩ける。
このタイプは、日々の暮らしの中で時間と気力を奪われがちな場面にフィットします。
子どもを抱えながらの外出準備や、仕事と家事の合間の“サッと出たい瞬間”に、ちょっとした快適さが生まれます。

履きやすいだけではありません。
今、選ばれているスニーカーには、歩行そのものを支える設計思想が詰まっています。

ひとつは「立ったまま履ける」こと。
屈まずに履ける構造は、姿勢への負担を減らすだけでなく、靴を脱ぎ履きする場面でのストレスも大幅に軽減します。


玄関での時間短縮、小さな子どもがいる家庭や高齢者にも適した設計です。

もうひとつは「ゼロドロップ構造」。
かかととつま先の高さに差がないことで、自然な重心バランスが取れやすくなります。
このフラット構造は、姿勢の安定だけでなく、ふくらはぎや足裏の筋肉を正しく使う助けとなり、疲れにくくなると感じる人も少なくありません。

そして最後は、履くだけで脚がすっきり見えるという声が多い、ミニマルなデザインと大ぶりなアウトソールの組み合わせ。
足元にボリュームを持たせることで脚が細く見え、全身のバランスも整いやすくなります。
シンプルな服装に合わせるだけで“こなれ感”が出せるのも、このタイプの強みです。

今のスニーカーは、ただの“ラクな靴”ではありません。
姿勢を整え、歩きやすさを高め、日々の生活のパフォーマンスそのものに関わる“戦略的な一足”です。

もし「最近、脚が疲れやすい」「前より歩くのが億劫になった」と感じているなら、
足そのものではなく、“靴の設計”を見直すことが必要かもしれません。

サイズ欠けや品切れが出る前に、自分のための一足を探してみてください。
“今から”選ぶスニーカーが、これからの毎日の快適さを支えてくれます。

足元を変えれば、歩き方が変わる。
歩き方が変われば、暮らしの感じ方も、きっと変わります。

(上野 由理/美脚専門家)

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