「昨今としては驚異的な記録。制作陣がお礼回りをしていたほどです。
7月19日から始まった堺雅人(46)の主演ドラマ『半沢直樹』(TBS系)。’13年7月期に続き、今シーズンも好発進。初回視聴率22.0%を記録した。
その好調の陰には、堺の“褒めまくり”奮闘があるという。
「美術スタッフが気を使って、食事シーンで使われるご飯の塩分を前シーズンより控えめにしたそうです。それに気づいた堺さんは『体を気遣った食事をありがとうございます』と感謝。何げない言葉で現場を和ませていました。
また今シーズンから参加している市川猿之助さん(44)は当初、ドラマ名物の“顔芸”を歌舞伎のメークなしですることがプレッシャーだったそうです。しかし、撮影初日に堺さんが芝居を絶賛。そのことがキッカケで、緊張がほぐれたそうです」(現場スタッフ)
いっぽう、現場では完璧な演技を披露。実力でも、現場を引っ張っているようだ。
「堺さんは一発撮りの長ゼリフも完璧で、まったくNGを出しません。急に監督から細かいセリフを増やされても、常にノーミス。現場でも『すごい!』という絶賛の声が後を絶ちません。主演に安定感があるので、ほかの演者もリラックスして撮影できているようです」(前出・現場スタッフ)
そんな堺の参考にしている本があるという。『俳優の演技訓練 映画監督は現場で何を教えるか』(フィルムアート社)だ。
「内容は映画監督24人による現場での具体的な演技指導法や、俳優業を続けていくためのライフスタイル提案など。『無駄に動かない』『キャラの履歴書を描く』といったことから、『セリフは前日までに覚える』『現場には遅刻しないで行くように』といった基本的なことも書かれています。堺さんはそれを忠実に実践しているのです」(前出・テレビ局関係者)
そして彼は著書から学んだことを“倍返し”にすべく、後輩たちへの指南を始めていた。
「最近の堺さんは『業界に恩返ししたい』という思いが芽生えてきたそうで、後輩俳優たちにプライベートレッスンをしていると聞きました。自身の演技を支えるこの本をもとに、現場で学んだことをプラス。それらを教えながらさらに褒めることで、成長を促しているようです」(映像関係者)
公私にわたり周囲をもり立てる堺のおかげで、今作もさらなるヒットが期待できそう!
「女性自身」2020年8月11日号 掲載