新型コロナウイルス感染拡大防止のためリモートワークが推奨された2020年。家にいる時間が多くなり、夫・妻・パートナーと過ごす時間も必然的に多くなった。
これまでにも多くのコミュニケーション本を手掛けてきた五百田氏は、関係がうまくっている夫婦は大きく分けて3つのタイプがあると話す。
【1】いつまでもラブラブな「恋人タイプ」
1つ目は「恋人タイプ」。その特徴と当てはまる芸能人夫婦とは?
「好きだから結婚したという恋人同士の結婚です。おそらく多くの夫婦は最初このタイプに当てはまるのではないでしょうか。特徴としては『好きだよ』と言葉にしたり、手をつなぐなどのスキンシップが頻繁。芸能界では唐沢寿明さん(57)&山口智子さん(56)夫婦とか。結婚して長いのに、最近も外出時に腕を組んでいる写真が報じられていますよね」
【2】ビジョンを共有する「戦友タイプ」
2つ目は「戦友タイプ」。
「価値観やビジョンが一致しているカップルのことを指します。子供は何人持つか、何歳までにマンションを買うかなど、将来のビジョンを共有している。当てはまるのは渡部建さん(48)&佐々木希さん(32)夫婦。
【3】自立した者同士の「同居人タイプ」
そして3つ目が「同居人タイプ」だ。
「これは最新の結婚の形で、特徴としては自立している点。ひとりでやっていける者同士の同居です。交際していないしセックスもしていないけど、一緒にいると楽だから同居するという。イメージしやすいのがシェアハウスです。3の同居人タイプは芸能界ではまだいないですね。あえていうとバカリズムさん(45)&夢眠ねむさん夫婦は近いかも。バカリズムさんは同じマンションの別フロアに作業場を借りていて、朝、作業場へ出かけてずっとその部屋にいる。奥さんが仕事を応援するとかではなく、邪魔しないという関係ですよね」
次に、それぞれのタイプのマイナス点と円満を保つ秘訣を教えてもらった。
「『恋人タイプ』は、気持ちに依拠しているので、好きという感情が冷めたら関係が終わってしまいます。なので意識的にラブラブいちゃいちゃのスキンシップ、言葉で感謝を伝えたり、ハグなど態度で示したりすることが大事です。
『戦友タイプ』はビジョンが達成されたあと繋がりが弱くなり、離散しかねないのがマイナス面。ビジョンの更新、話し合いや会議が重要になります。
『同居人タイプ』は、たとえば、分担したはずの家事を自分ばかりがやっているとか、ルールが乱れ始めると関係が悪化する可能性が。こちらはルールの更新、アップデートが大事。『最近私ばっかり家事やってない?』となったら家事可視化アプリで見てみるのがオススメです」
夫婦はそれまで別々の人生を歩んできた者同士が一体になる「ユニット」だと話す五百田氏。たしかにもともと他人同士だった2人が共同生活を始めるのだから、生活習慣などの違いにより摩擦が生じるのは避けられないだろう。
「だからこそ連携が欠かせない。それがコミュニケーションですよね。コミュニケーションは大事。快適な暮らしをしたいという目標ができたらそこには話し合いというコミュニケーションが生まれる。ルール、マナー、ホウレンソウを守る。家族だと思ってなあなあになっちゃダメ。
頭ではわかっていてもシンプルなことほど実践するのが難しい、という気持ちもなきにしもあらずですが……。
「僕が言っていることは理想論、机上の空論と思われるかもしれません。家庭内で家事の可視化アプリを使ったら心が寛げない、安らげないと思う人もいるかもしれない。もっとだらしなくしていても許されるのが夫婦、家族というものだろうと思う気持ちになる方もいらっしゃるでしょう。それで関係がうまくいっていればそのままでいいのですが、そうでなかったら、コミュニケーションから見直そう、回線をつなぎ直そうよということです。ねじれた回線を修復したい、関係を立て直したいという気持ちがあれば、じゅうぶんに関係は改善されていくと思います」
家族で過ごす時間が増える年末年始。自分たちの夫婦タイプはどれか見極めながら、関係を振り返ってみるといいかも!?