「遠くにいるから言える言葉があるんだよ。今回でね、私、この番組終わり」

こう突然、降板を宣言したのは萩本欽一(79)だ。

2月6日に放送された『欽ちゃん&香取慎吾の第98回全日本仮装大賞』(日本テレビ系)で、出場30回目となる参加者との会話から飛び出した言葉だ。

「収録自体は昨年末に実施されました。ですがあまりに急な告白だったので、審査員の柴田理恵さん(62)や飯尾和樹さん(52)たちも困惑していました。顔馴染みとなった参加者の男性に向けて、萩本さんは『あなただったら言えそうなので』と朗らかに伝えていました。降板は正式に発表されていませんが、番組関係者からは『せめて100回まで』と続投を望む声があがっています」(スポーツ紙記者)

予期しない萩本の“降板宣言”に、視聴者からは惜しむ声が続々と寄せられている。

《最後まで拝見していました。卒業のような事を言っていたのでビックリしましたけど本当に卒業されるのならお疲れさまですと言いたいです》
《見てたけど、欽ちゃんホントに辞めちゃうのかな? 年齢的に限界が近づいているのは理解しながら、なくなるのは寂しい》
《欽ちゃん、長い間お疲れさまでした。小さい頃から仮装大賞が大好きで毎回見ていました》

■萩本のモチベーション支えた香取慎吾

’79年に『欽ちゃんの紅白歌合戦をぶっ飛ばせ!第1回全日本仮装大賞~なんかやら仮そう!~』の番組名からスタートし、今年で41年目を迎えた。’02年に香取慎吾(44)が司会者として加わり、番組名にも香取の名前が付された。幅広い世代の視聴者から愛され続けてきた長寿番組だが、萩本のモチベーションを支えていたのは香取だったという。

「萩本さんは『主役は一般参加者』と公言し、常々“脇役”に徹しています。それゆえ不合格者へのフォローは素晴らしく、年齢問わず参加者に寄り添った進行は大好評。

参加者にリピーターが多いのは、萩本さんの人柄の賜物です。

いっぽう20年以上も単独で司会を続けることに、心許なさも感じていたそうです。そんななかで香取さんが番組に加わり、萩本さんは活気を取り戻したといいます。

初めの数年は緊張していた香取さんですが、今では冗談も言い合えるほどの仲良しぶり。最近ではステージでの仕切り役も、ほぼ香取さんに委ねられています。『いつかは慎吾に譲りたい』と、萩本さんは環境を整えてきたのです」(テレビ局関係者)

記念すべき「第100回」まで残すところあと2回となったが、“キリ番”を目指すことが萩本の目標ではないという。

「今年の5月で萩本さんも80歳。長時間に及ぶ収録は体力的にも負担が大きく、『100回は無理だと思う』と幕引きを語っていました。香取さんも萩本さんの不調を心配した時期があったといいます。昨年は長年連れ添った妻の澄子さんが亡くなったこともあり、ゆっくりと余生を過ごしたいのではないでしょうか」(芸能関係者)

番組から正式な発表はないが、すでに次回の出場者募集は開始されている。長寿番組の切り盛りは、全幅の信頼を寄せる香取に託すのだろう――。

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